「夜の虹の向こうへ Beyond the night rainbow」
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文と写真: |
高砂淳二 |
発行: |
小学館 |
発行日: |
2012年10月27日 |
価格: |
1,700円+税 |
ハワイでは雨が訪れたあとに、ときどき美しい虹が出現します。虹は大気中にある水分と太陽光のいたずらですから、思わぬところにできたりします。ぼくはこれまでダブル・レインボーだけでなく、トリプル・レインボーや、道路のすぐ上にできたミニチュアの虹、太陽を丸く飾る虹、眼下に広がる真円の虹や、帯状に空を覆う虹など、多くの虹を見てきました。でも夜の虹はまだ2度しか見たことがありません。その虹をいくつもの島で見つづけてきた友人がいます。みなさんもよくご存知の写真家、高砂淳二さんです。
その彼が、虹にまつわるエピソードをまとめた新刊『夜の虹の向こうへ』を出しました。ぼくはいくつもの思いをこめた本書のタイトルに心を惹かれました。ハワイの神話と伝統文化によれば、虹は天と地をつなく架け橋であるばかりでなく、自然と人、人と人、国と国、そして、自分の心のさまざまな思いを繋ぐ架け橋であるとされてきました。彼はカイポさんというスピリチュアルな人物との出会いを通じて夜の虹に出会い、やがて自分の使命に気づきます。
高砂さんにとって夜の虹は、自然と人との出会いを発端に、自分の心を開き、可能性の未来を示してくれる強い触媒のように見えます。虹とその感動は、彼の心のなかにしまい込まれたものではありません。彼に会ったことのある人ならだれでも気づくでしょうが、高砂さんはいつも人に対して大きく心を開いています。彼といると、なにか新しいことができるかもしれない自分に気づかされるのです。本書を読むとその理由がよくわかります。心に虹を架けてみたいと思う人に強くお勧めできる珠玉の一冊です。
文責:近藤純夫
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