K(近藤):ハワイと言えばフラ、キルト、それにレイですが、生花のレイだけでなく、リボンレイの人気もじわじわと高まりを見せています。ぼくも何度か現地で見ましたが、繊細さというのか、独特の魅力がありますよね。山本さんにとってリボンレイの魅力とはなんでしょう?
Y(山本):生花のレイはとても魅力的ですが、翌日には萎れてしまいますよね。リボンレイは生花には及びませんが、いつまでも思い出と美しさを保てますし、作り手の個性を反映させることができるところが気に入っています。
K:たしかに素材や色など、作り手の個性を発揮するアートの要素が大きいですね。
Y:最初につくる作品を考えて、テーマとなる花について調べます。どのように色を組み合わせるか、素材はなにがよいか、デザインは、縫い方は…と、あれこれプランを考えることがまず楽しいんですよ。完成のイメージが膨らむと、一刻も早く作りたくなります。そうなると徹夜も気にならないくらい。(笑) 作り上げたコレクションを眺めている時間もとても楽しいです。
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ブーゲンビリア |
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ナウパカ&モックオレンジ
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ベリーレイ |
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カヒリイリマ |
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K:相当の惚れこみようですね。(笑)
山本さんはキルトもなさっていらっしゃいますが、リボンレイを始められたきっかけは?
Y:子どもの頃から手作業が好きで、手芸などをやっていたんです。3,4年ほど前にハワイのクラフトショップでリボンレイを見かけて、きれいだなぁと思ったのが最初かな? その後、モアナサーフライダーの中庭で販売していたリボンレイを見て、むくむくと好奇心が湧いてきたんです。帰国後、インターネット書店で洋書を取り寄せ、見よう見まねで作りはじめました。
K:見よう見まねということは、完成までの苦労も多かったのではないですか?
Y:そうですね。洋書を取り寄せたのはよいのですが、英語が苦手なので内容を理解するのがたいへんでしたし、材料や道具も当時はまだ日本では情報が少なかったので、いろんな手芸屋さんや問屋さんを歩いて探しました。色の配色や素材なども、納得がいくまで何度もほどいたりもしましたね。でも、リボンレイを作りたいという一心でしたから、苦痛だと思ったことはないんですよ。
K:山本さんは独学でリボンレイメイキングの技術を修得されたのですか?
Y:実は、リボンレイに興味を持った頃に、ハワイでリボンレイメイキングを学んでいた方が帰国されたので、数ヶ月教えていただきました。今でも時々お会いしては一緒にリボンレイメイキングを研究しています。
K:リボンレイというのはどのように誕生したのでしょう?
Y:日系人のキャロル・ミトさんがリボンレイを広めた第一人者だとお聞きしています。クラフトショップやリボンレイ講座を通して広がったようです。わたし自身もそうなのですが、日本人は正確に作ることにこだわりすぎるように思えます。ハワイの先生は実に大らか。でも、できあがりはとても素晴らしいんですよ。
K:たしかに日本人は几帳面かもしれない。ぼくには当てはまりませんが。(笑)
Y:生花をよく観察するとわかりますが、花や葉は一枚一枚、大きさも形も異なりますよね。リボンをトリミングするときは、正確さはほどほどに、おおらかな気持ちで楽しんでください。ハワイアンミュージックをBGMに、皆でおしゃべりしながら作るのは楽しいですし、できあがった作品を鑑賞したり、そこから新たなインスピレーションをもらうのも楽しいですよ。
K:リボンレイはいつまでもその美しさを保てますから、いただいた方にとっても思い出に残りますよね。ところで、山本さんはリボンレイの講座をいくつか持っていらっしゃるとか。
Y:2年ほど前に、今も習っている「ホクレアマミーズクラフト」というハワイアンキルト教室の作品展で、リボンレイの体験講座を持たせていただきました。それがとても好評でしたので、思い切って教室を開くことにしました。2003年に横須賀ではじめ、去年は藤沢でも立ち上げました。年齢層は20代から70代までと幅広いのが特徴で、このまま大きく輪が広がっていくといいなと思っています。
K:最後に、これからリボンレイをはじめようとする方たちへメッセージをいただけますか?
Y:リボンレイは一見複雑そうに見えますが、作ってみると意外と簡単なんですよ。多少の手間と根気は必要ですが、作る工程もとても楽しいです。気軽に取り組んでいただけると嬉しいです。
K:今日はお忙しいところありがとうございました。
◆山本貴子(やまもとたかこ)プロフィール
ハワイアンキルト教室の作品展でリボンレイ作りを指導したのをきっかけに、2003年からリボンレイの講座を始める。現在、横須賀、藤沢など湘南エリアを中心に神奈川県内で活動中。オリジナルリボンレイの創作も手がける。横須賀市在住。
◆山本さんの運営するリボンレイのサイト
http://leinani.web.infoseek.co.jp
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