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ハワイ日和
キラウエア灯台へ行こう!・その2<カウアイ島> NOPU
キラウエア灯台とネネ
キラウエア灯台とネネ
 前回のハワイ日和では、キラウエア灯台と灯台で行われるライトハウス・デイについてご紹介しました。ところで、キラウエア灯台は、その周辺が野生生物保護区に指定されており、海鳥などの繁殖地にもなっています。海鳥を見るため灯台を訪れるバードウオッチャーも多く、斯く言う私もキラウエア灯台で長い時間、空を見上げている一人です。今回は、キラウエア灯台で見ることができる鳥たちをご紹介します。

 

グンカンドリ

空に浮かんでいるようなオオグンカンドリ
空に浮かんでいるようなオオグンカンドリ
オオグンカンドリは近くで見るとかなり大きい
オオグンカンドリは近くで見るとかなり大きい

 キラウエア灯台で空を見上げると、きっと悠々と翼を広げて飛ぶグンカンドリの姿を見つけることができるでしょう。ここで見られるのは、オオグンカンドリという種類のグンカンドリですが、まるで宙に浮かぶように飛んでいるので、写真を撮るのもわりと簡単。ハワイ語の名前は「イヴァ」と言い、泥棒という意味です。グンカンドリは他の鳥が捕ったものを横取りするので、この名前が付いたようです。キラウエア灯台でも、グンカンドリがカツオドリなどを追いかけている場面を時々見かけます。グンカンドリのオスは、赤い喉をふくらませて求愛することで知られているのですが、カウアイ島では営巣しません。そういえば、キラウエア灯台でオスのグンカンドリを見たことがないぞ、と思ったら、ここで見られるグンカンドリのほとんどがメスか幼鳥だそうです。


カツオドリ

青い目元と赤い足のアカアシカツオドリ
青い目元と赤い足のアカアシカツオドリ
巣材を探すアカアシカツオドリ
巣材を探すアカアシカツオドリ

 グンカンドリにエサを横取りされるカツオドリは、魚を捕るのがうまいハンターです。空から海へとダイブして魚を捕まえます。ハワイ語名は「アー」と言い、鳴き声が由来と言われています。キラウエア灯台でよく見られるのは、白い羽と赤い足、アイシャドーを塗ったような青い目元のアカアシカツオドリです。アカアシカツオドリは、かなり早い速度で空を飛ぶので、写真を撮るのはなかなか難しい。巣材の枝を咥えて飛んでいる様子もよく見かけますが、灯台の東側にある岬では、たくさんのアカアシカツオドリが営巣しています。巣立って間がないのか、灯台の手すりにつかまって、ひと休みしている幼鳥もいます。灯台のある岬をぐるぐる回って飛んでいるアカアシカツオドリを眺めていると、あっという間に時間が過ぎてしまうのでした。


アカオネッタイチョウ

美しいアカオネッタイチョウ
美しいアカオネッタイチョウ
アカオネッタイチョウの求愛行動
アカオネッタイチョウの求愛行動

 アカアシカツオドリよりも小さくスリムなアカオネッタイチョウは、白い翼に長い尾をひいて優雅に空を飛んでいます。黒くアイラインを引いたような目元と大きな黒い目を持つ、キラウエア灯台では一番美人(?)の鳥かも。尾の白い、シラオネッタイチョウもカウアイ島にいますが、こちらはワイメアキャニオンやワイルア滝、オパエカア滝付近でよく見かけます。キラウエア灯台で、アカオネッタイチョウの求愛行動を何度か見たことがありますが、2羽のアカオネッタイチョウが空中でホバリングしながら、上へ下へとくるくる位置を変えて飛んでいる様子は、それは見事です。求愛行動が見られるのは主に春ごろで、灯台付近では春から秋にかけてアカオネッタイチョウを見ることができます。


アホウドリ

空を舞うコアホウドリ
空を舞うコアホウドリ
コアホウドリの飛ぶ姿はとても優雅です
コアホウドリの飛ぶ姿はとても優雅です

 「アルバトロス!」とのレンジャーの声に思わず空を仰ぐと、白い大きな鳥の影が頭上を横切って行くところでした。海鳥がたくさん生息するキラウエア灯台でも、アホウドリはやはり特別な存在。この時見たアホウドリは、この秋キラウエア灯台へ飛来した最初の固体だったようです。キラウエア灯台にやってくるのは、コアホウドリという種類ですが、この種も含めてアホウドリは世界的に数を減らしていて、絶滅危惧種にも指定されています。キラウエア灯台は、アホウドリが営巣をしている様子を見ることができる貴重な場所です。灯台の西側の崖へ降りていくアホウドリの姿を目で追っていくと、灰色の羽毛に包まれたヒナを見つけることができるかもしれませんよ。



ミズナギドリ

望遠鏡の下でうずくまるミズナギドリのヒナ。写真はオナガミズナギドリという種類
望遠鏡の下でうずくまるミズナギドリのヒナ。写真はオナガミズナギドリという種類
抱卵中のオナガミズナギドリ
抱卵中のオナガミズナギドリ

 キラウエア灯台のある岬には、草むらに隠れていくつもの穴が開いていて、中からウーとかアーとか鳴き声が聞こえます。これはミズナギドリの巣穴です。ミズナギドリは日中海へ出て魚を捕っていて、この巣穴に帰ってくるのは日が暮れる頃。昼間、巣穴にいるのは、抱卵しているミズナギドリかヒナです。歩道のすぐ近くにある巣穴もあり、人が近寄りすぎないよう黄色いテープで囲われていたりします。キラウエア灯台以外のミズナギドリの営巣地は、開発による環境の変化やネズミやマングースなどの被害で、どんどん減っています。また、ミズナギドリは光に強く反応するので、建物の明かりに飛び込んでケガをしたり死んだりする事もあるそうです。ハナレイのカフェで「もし弱っている鳥を見つけたら」という張り紙を見たことがありますが、道路に出た幼鳥が交通事故にあうこともよくあると聞きます。ミズナギドリのためにも、安全運転しないと。


ネネ

夕方、キラウエア灯台に戻ってきたネネの群れ
夕方、キラウエア灯台に戻ってきたネネの群れ
生まれて間もないネネのヒナ
生まれて間もないネネのヒナ

 ハワイの州鳥のネネは、今回挙げた鳥たちの中で、唯一海鳥ではありません。カウアイはマングースがいないこともあり、他の島に比べてネネが多く住む島です。ネネを見たい人は、キラウエア灯台に行けば、たぶん見ることができるでしょう。ネネは灯台の周りの芝やナウパカの実などを食べていますが、夕方になると、灯台をねぐらにするネネたちも戻ってきます。前回もご紹介しましたが、ライトハウス・デイでは、キラウエア灯台が夕方まで開園しています。日没の頃、ネネの群れが灯台を旋回して下りて来る様子に、人々が感嘆の声をあげていました。当のネネたちは、いつもはいないたくさんの人たちに、かなり迷惑そうでしたが。キラウエア灯台で、ネネのヒナも見たことがあります。ぽよぽよしたネネのヒナたちは、とてもカワイイ。レンジャーさんが「昨日孵ったのよ、ラッキーだったね」と教えてくれました。

 キラウエア灯台では鳥の他にも、クジラやイルカも見ることができるので、空だけでなく海も注意してみてくださいね。




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