今回はクリスマス特集ということで、ハワイの教会をご紹介します。
ハワイにはポリネシアの流れを汲む古代宗教がありましたが、19世紀前半から多くの宣教師がハワイを訪れました。宣教師たちは王族を含むハワイアンを改宗させ、それまでのハワイの文化や風習の多くを禁止しました。今ではハワイの代表的な文化となっているフラもその一つでした。宣教師たちの中には、大地主になった人もいて、現在もハワイのあちらこちらで、その名残を見ることがあります。
ハワイの教会は、様々な建築様式が見られ、ハワイ独特の建材を使ったものもあり、興味深いです。また、バザーが定期的に開かれる教会もあり、雰囲気のあるアロハシャツなどを手に入れるのにも恰好の場所です。
<ハワイ島>
Mokuaikaua Church
ハワイ島を訪れた方は、この教会を目にしたことがあるのではないでしょうか。カイルア・コナにあるモクアイカウア教会は、ハワイで最も古い歴史を持つ教会と言われています。カイルア・コナのメイン・ストリート沿いに建つこの教会は、珊瑚で作られた壁や、溶岩で作られた門、コア材の家具など、ハワイならではの材料で作られています。夕方、コナ・サンセットを楽しみながら、教会を眺めるのもいいですね。
St. Benedict's Painted Church |
|
St. Benedict’s Painted Church
セント・ベネディクト・ペインテッド教会は、ハワイ島カイルア・コナの南、ホナウナウの高台にあります。教会からは、眼下に海が広がる、美しい景色を見ることができます。教会の外観は、思ったよりもかなり小さい感じでしたが、内部はびっくりするほどカラフルな壁画で彩られています。青く塗られた天井に描かれたヤシの木、ピンクと白の縞の支柱。南国風のこの壁画は、この教会に赴任した神父によって描かれたのだそうです。
Imiola Congregational Church |
|
|
Imiola Congregational Church
ハワイ島ワイメアには教会が集まる一角があります。イミオラ・コングレゲーショナル教会もその一つ。この教会には「ハワイ・アロハ」という歌を作った宣教師の墓があります。「ハワイ・アロハ」は、ハワイ語の詞の有名な賛美歌です。ハワイでは、イベントやパーティなどの最後で、集まった全員が手をつないで「ハワイ・アロハ」を歌う光景をよく見かけます。
St. Joseph’s Church
ハワイ島ヒロのダウンタウンにあるハイリ・ストリートは、別名チャーチ・ストリートと呼ばれています。海から続く緩やかな坂沿いに、教会が多く建ち並んでいるからです。その中でも、セント・ヨセフ教会は、ひと際目を引きます。鮮やかなピンクの壁や高い鐘楼は、スパニッシュ・スタイルを模したものだそう。ヒロは古い教会や趣のある建物が多く、この辺りをぶらぶら散歩するのは、ハワイ島の楽しみのひとつです。
ハワイ島の旅の話を聞いていただいている「ハワイ島日和」ですが、今回は特別に、他の島の教会もご紹介します。
<カウアイ島>
Waimea Hawaiian Church
カウアイ島の西部、ワイメア地区は教会の多い場所です。日曜の朝、ワイメアに行くと、あちらこちらの教会からハワイ語の賛美歌が聞こえてきます。その中の一つ、ワイメア・ハワイアン教会はニイハウ出身者のための教会として知られています。また、集う人々の素晴らしい歌声でも有名。ハワイ語で歌われる賛美歌は、伸びやかで優しい。まるで童謡を聞いているよう。教会の外からですが、私もその歌声に聞きほれたことがあります。
<モロカイ島>
St. Joseph’s Church
モロカイの印象の一つに、教会が多い、ということが挙げられるでしょう。島をドライブしていても、目に付く建物の多くは教会です。島の南東、ハイウェイ沿いに建つセント・ヨセフ教会は、モロカイ島で、献身的な奉仕活動をしたダミアン神父が建てた教会の一つです。とても小さな白い教会の隣りには、ダミアン神父の像が立っています。ダミアン神父の像には、花が絶えることがないそうです。 |