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ハワイ島日和

ハワイ島で植物を探そう!その2

NOPU
プナの海岸のハウ

 ハワイをドライブしていると、道沿いの植物が気になります。ひとくちにハワイと言っても、地域や季節によって、見ることのできる植物は様々。ハイウェイ沿いでも、場所によって植物の種類は、かなり異なります。ハワイ島でドライブしたことを思い出すとき、場所によって印象に残る植物がそれぞれあります。今回は、そんな植物の話です。

ハラ(パンダナス)

 主に海岸近くに生えるハラは、ハワイでよく見かける植物の一つです。タコの足のように広がる根(気根)や、鋭く尖った細い葉が、なんだか近寄りがたい雰囲気です。ビーチなどでも見かけるけれど、ハラの木陰でお昼寝・・・というのは、ちょっとしたくない感じ。それに、ハラの夢は悪運の兆しと、ハワイではいいます。

ハウの実。ハウは雌雄がある木です

 そんなハラですが、昔からハワイでは有用に使われてきました。ハワイ語で葉は『ラウ』、だからハラの葉は『ラウハラ』。ラウハラと言えば、ハワイに行かれた方は、ラウハラで編んだ敷物や箱などを、一度は目にしたことがあるでしょう。現在、ハワイで安価に売られているものの多くは外国製のようですが、ハワイ島の西、カイルア・コナの山側にある小さな町、ホルアロアにある、有名な「キムラ・ラウハラ・ショップ」の商品は、もちろんメイド・イン・ハワイ。小さなマットから、手の込んだ帽子まで、たくさんのラウハラ製品がお店に並んでいます。

 さて、ハワイ島の東、プナ地区の海岸沿いでは、たくさんのハラを見ることができます。ハワイのチャントにも、プナのハラを歌ったものがあり、ハラが生育する地域として有名です。プナ地区の海側は、あまり広くないけれど緑に囲まれた道が続いていて、この道をドライブするのはとても気持ちがいいものです。スピードを落として、見え隠れする海を楽しみながら、ドライブしていると、ハラがたくさん生えているのを見かけます。黒砂のビーチと、波が打ち寄せるプナの海を背景に、ハラの木が並んでいます。

ハマクア・コーストのアフリカン・チューリップ

アフリカン・チューリップ

 溶岩のイメージが強いハワイ島ですが、緑に囲まれた道もたくさんあります。その中でも、ハマクア・コーストはとても美しいドライブ・ルートです。深い峡谷に掛かるいくつもの橋や、サトウキビ畑を結ぶ橋の掛かった切り通し、青い海に向かうようなカーブ。そのどれもが、濃い緑に囲まれています。ハマクアの風に吹かれながら、ドライブしていると、緑の中に赤い花をつけた大木をいくつも見かけます。ハマクア・コーストは美しい滝が多い場所なのですが、ハイウェイの路肩に車を停めて滝を見ていると、やはりここにも赤い花が。

明るいオレンジ色の花もあります

 この赤い花はアフリカン・チューリップ。名前の通り、アフリカ原産の外来の植物です。木の高さは20mほどにもなり、明るいオレンジ色の花も見かけます。「Fountain Tree(噴水の木)」という英名もあり、ツボミを摘むと噴水のように中に溜まった水が吹き出してくるので、子供たちが水鉄砲代わりに遊んだりするそう。

 密林のアクセントのように、美しいアフリカン・チューリップですが、実は繁殖力が強く、ハワイの固有種を脅かす存在になっています。種子は薄い鞘に包まれ、風に運ばれたり、川の流れに乗ったりして、ハワイの森の奥へと入り込んで行きます。

コナ空港近く、ハイウェイ沿いのブーゲンビリア

ブーゲンビリア

 ハワイの花をイメージするとき、ハイビスカスやプルメリアと並んでブーゲンビリアを思い出す方も多いでしょう。ハワイでは、ホテルの植栽や、家の生垣などに、ブーゲンビリアをよく見ることが出来ます。ブーゲンビリアは、中南米が原産地の外来種で、ピンク・紫・白・赤・オレンジ・・・と色の種類も多く、乾燥に強く、痩せた土壌でも育ちます。花に見えるピンクや紫などの部分は、実は包葉。ブーゲンビリアのレイは、一つ作るのに、この包葉が80から100個必要なのだそうです。

青空に映えるブーゲンビリア

 ハワイ島コナ地区をドライブしていると、ハイウェイ沿いに多くのブーゲンビリアを見ることが出来ます。大きく育った見事なブーゲンビリアです。これはコナ空港開港頃、植栽されたものです。コナのボランティア組織、KONA OUTDOOR CIRCLE(KOC)の設立メンバーの一人、セディ・シーモアがコナ空港建設時に、ハイウェイ沿いに彼女のコレクションであったブーゲンビリアを植える計画をたてたのです。セディ・シーモアの名前を冠したKOCの庭園が、カイルア・コナの南・ケアウホウの山側にあります。海を見下ろす、美しい庭園では、パーティなどもできるようです。


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