オアフ島のホノルルにある動物園は、観光客にも人気のスポットです。訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。ところで、ハワイ島にも動物園があるのです。その名も「PANA‘EWA RAINFOREST ZOO」、通称「ヒロ動物園」です。ヒロの市街地の南に、動物園はあります。平日の午後、遅い時間に入園したからなのか、それともいつもこんな感じなのか、動物園はあまり人がいませんでした。周囲は深い森の中。まさに「密林動物園」という感じです。ヒロ動物園は、入場無料。もし近所にあれば頻繁に遊びに行くのですが。
「RAINFOREST ZOO」という名前の通り、園内は熱帯植物園のようでもあります。様々な熱帯植物が園内を飾っています。ククイやミロ、パンの木などのハワイ文化に結びついた植物や、ハワイ固有のハイビスカスなども展示されているので、植物を目的に遊びに来るのもいいかもしれません。お弁当を持ってピクニックに行くのもいいですね。
展示用の檻は、熱帯植物の中に点在しています。 ヒロ動物園は、あまり大きくない動物園なので、展示されている動物も少なめ。キツネザル、リスザルなどの小さめのおサルさんたち、ミニチュア・ホースやアリクイ、コビトカバなどもいますが、ヤギやシカ、ブタなどのハワイで野生化した動物も展示されています。ちょっと地味な顔ぶれですが、実はヒロ動物園には、日本でもなかなか見ることのできない、珍しい動物がいます。それは、ホワイト・タイガーです!
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動物園のアイドル、ナマステ。子供たちに囲まれて写真用のポーズ |
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ホワイト・タイガーのナマステは、今年9歳になるオスのベンガル・タイガーです。ナマステは、ラスベガスのマジシャンによって、ヒロ動物園に寄贈されたのですが、それはナマステがちょっとマジックショーに出るには、不向きな性格だったから、というウワサもあります。それはともかく、ナマステはヒロ動物園のアイドル。ナマステの住まいはかなり広く、檻のある部分と、ナマステが飛び上がれないよう低く掘られた、檻のない部分があり、かなり近くでナマステに会うことができます。
ナマステは今まで動物園で見た虎たちに比べても、なんだか野生な感じがしません。大きなネコをみるようです。この日の動物園は、お客さんが少なく、人気のナマステ・コーナーも数人のギャラリーだけ。すぐに私たちだけになってしまいました。ナマステも、ちょっとヤルキなさげです。そこへ、学校の遠足らしい子供たちがやってきました。子供たちはナマステに大喜びです。すると、ナマステは急にシャッキリして、「オレ様はトラだぜ」というようにポーズをとりだしたのです。なんてかわいい虎でしょう。ナマステは3時半頃が、ゴハンの時間。ゴハンの時間になると、待ち遠しそうに、係りの方がくる方向を眺めていました。ゴハンは、展示用のエリアの裏側にある檻で食べるのですが、このゴハンを食べる様子も、かなり近くで見ることができます。鶏肉をバリボリと食べる姿を見ると、やっぱりナマステは猛獣の虎でした。
動物園には、密猟された時に羽を痛めて飛べなくなってしまった、ハワイアン・ホークなどもいます。ハワイ州の鳥のネネや、アラエ・ウラ(ハワイ固有のバン)など、固有種の鳥をはじめ、鳥の展示が多く、なかでもクジャクとニワトリは園内を自由に闊歩しています。このクジャクたちの中には、ナマステの住まいまで入ってしまうチャレンジャーもいて、ドキドキしてしまいます。ナマステのオナカの中にまで入ってしまったものもいるそうです。
園内を散策していたら、ミニチュア・ホースが飼育員さんと散歩しているのに出会いました。子供たちに混じって、ミニチュア・ホースを撫でさせてもらいましたが、大きなイヌほどのミニチュア・ホースは、とても大人しかったです。他にも、動物と触れ合える「子供動物園」が毎週土曜日に開催されるなど、ヒロ動物園では動物と触れ合うことができる機会が多いようです。10月には、ナマステの誕生会もあるので、ハワイ島に旅行を計画されている方は、ヒロ動物園を訪れてみるのもいいかもしれないですね。
PANA‘EWA RAINFOREST ZOO
開園時間:9:00〜16:00
Highway 11号線から1マイル入る
http://www.hilozoo.com/ |