番外編・マウイ島日和
「ハレアカラを歩こう!」 |
NOPU |
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前回、前々回と、ハワイ島、そしてカウアイ島でのトレイルをご紹介してきましたが、今回はマウイ島のトレイルについてご紹介します。 マウイ島といえば、その象徴は東マウイに大きくそびえるハレアカラ山でしょう。レンタカーでも3千mを超える山の上まで登ることができ、気軽に山頂からの絶景を眺められる、素晴らしい観光ポイントになっています。でも、ハレアカラ国立公園内にあるトレイルは、高度差が大きく距離もかなり長い、上級者向けのコースが多く、こちらは気軽に楽しむ、という感じではありません。その上級者向けのコースでも、始めの方を少し歩いて、ハレアカラをトレッキングする雰囲気を楽しむことはできます。というわけで今回は、「ハレアカラを(ちょっと)歩こう!」です。 |
ハレアカラ山頂付近にあるビジターセンターからは、広大なクレーターを見下ろすことが出来ます。クレーターの広さにも驚くのですが、私がいつも感動するのは、クレーターに広がる様々な色の美しさです。ハワイ島のキラウエア火山のクレーターが真っ黒な溶岩で覆われているのに対し、ハレアカラのクレーターは極彩色に彩られています。その彩りは、自然ではないような感じさえしてしまうほどです。この大きなクレーターを下るスライディング・サンズ・トレイル(ハワイ語では「ケオネヘエヘエ・トレイル」)は、どんどん進んで行くと海まで下りてしまうという、ハワイの中でも有数の長くてハードなトレイルです。このトレイルを、なんと往復1時間を目安に歩いてみることにしました・・・まあ、今回は「ハレアカラを(ちょっと)歩こう!」ですから、ご勘弁を。 |
ビジターセンターからスライディング・サンズ・トレイルの入り口までは、ゴロゴロの岩場を歩いて2分ほど。ハレアカラでは、狩猟用にハワイに持ち込まれたキジ科の鳥をよく見るのですが、私はこの岩場の辺りでキジの仲間の外来種、イワシャコをよく見かけます。あまり人間を怖がっていないようなイワシャコを横目に、いよいよトレッキングの開始です。左手に広がるクレーターは、ビジターセンターから見た景色とは、また違って見えます。歩くにつれ、少しずつ見る方向が変わり、景色も変わって見えるようです。辺りはとても静かで、風もほとんど感じません。ハレアカラのクレーターは、NASAが月面着陸の訓練をしたことや、「2001年宇宙の旅」のロケ地としても知られていますが、実際に歩いてみると、たしかに地球ではないような、不思議な感じがする場所です。 |
砂地のトレイルは、緩やかにクレーターを下っていきます。スライディング・サンズ(滑る砂)とはよく付けた名前で、一歩一歩が少しずつ滑って進むようで、自然と早足になってしまいます。今回は「往復1時間くらいの距離」と、決めたので30分進んだところで、折り返すつもりでしたが、思ったよりも遠くまで歩いてきてしまったようです。しまった、帰りは上り坂なのに。車で登ってきてしまうので、ついつい忘れがちですが、この辺りも標高が3千m近くあります。高山病の危険もあるので、呼吸に注意しつつ、ゆっくりゆっくり戻ることにしました。と、言うよりも下りの時は、前へ前へと滑った砂が、帰路の上り坂では、後ろへ後ろへと滑り、なかなか進み難いのです。必然的に、ゆっくりとした歩き方になりがちです。ああ、もう少し手前で戻っていてもよかったかなあ。 |
ふと振り向くと、遠くから乗馬ツアーの一団がトレイルを上ってくるのが見えました。ハレアカラではスライディング・サンズ・トレイルを馬に乗って観光するツアーが催行されていて、なかなか人気なようです。のんびり歩いていたのですが、馬に追いつかれないよう、ちょっと急いで歩くことにしました。でもさすがに馬、かなり遠くに見えていたのですが、どんどん距離を縮めて、トレイルの入り口まであと少しという所で追いつかれてしまいました。トレイルの入り口に「馬とすれ違うときは、トレイル脇で静かに立っていてね」という注意書きが書かれていましたが、間近で見る馬の団体は、ちょっとした迫力です、注意されるまでもなく、トレイル脇で固まってしまいます。乗馬ツアーの後は、トレイルにたくさん馬のオトシモノが落ちているので、足元に注意しながら入り口へと戻ったのでした。 |
ハレアカラ山でトレッキングを楽しまれるときは、高山病にならないよう、高所に慣れてから歩いたほうがいいようです。山頂は昼間でも寒いくらいですが、陽射しは強いので日焼けにも注意してください。また、ハレアカラ国立公園の料金ゲートを入ると、食べ物や飲料水などを売っている店、それにガソリンスタンドもありません。ハレアカラ山頂まで車で上ると、思った以上にガソリンを使ってしまうので、気がついたときにはガソリンメーターが空っぽ寸前。エンストしないかドキドキしながら、中腹にあるガソリンスタンドへ向かう・・・と、いうことが私にはありました。みなさんは、気をつけてくださいね。 |
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