あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。さて、今年は巳年ですが、ハワイにはヘビはいません。人間の入植とともに、様々な外来種が生息するようになったハワイ諸島ですが、ヘビはまだいない、ということです。ヘビはいませんが、他の干支の動物はどうでしょうか。そういうわけで、今年始めのハワイ島日和は、私がハワイで目撃した干支の動物、についてです。
子(ネズミ)
西洋人の入植とともにハワイにやってきた、と言われているネズミ。ネズミがハワイの環境に与える被害は甚大です。ネズミで思い出すのは、ハワイ島で溶岩が海に落ちる様子を見に行った時のこと。チェーン・オブ・クレーターズ・ロードの終わりから溶岩の上をしばらく歩いて、海に落ちる溶岩を眺めていました。日が暮れると、溶岩が明るく輝いて、とてもキレイです。それと同時に、私の座っている溶岩の周辺でも明るく光る目が、すばやく動きだしました。ネズミです。溶岩に焼きつくされ、不毛の大地に見えるこの場所でも、しぶとくネズミたちが生息しているのでした。うーむ。
丑(ウシ)
ハワイ島にある広大なパーカー牧場だけではなく、ハワイ諸島にはたくさんの牧場があり、たくさんの牛が放牧されています。マウイ島のハナ付近をドライブしていると、ハイウエイ沿いの牧場から脱柵した牛が、道端でのんびり草を食べていたりして、ちょっとぎょっとします。
寅(トラ)
以前にも紹介しましたが、ハワイ島ヒロ近郊にある動物園には、ホワイト・タイガーのナマステがいます。ナマステは、1998年の寅年(!)生まれだそう。ナマステは、のんびりしていてあまりトラっぽくないけれど、なんだかハワイらしい感じがします。
卯(ウサギ)
ウサギ・・・は、たぶんペットで飼われていると思うのですが、見かけたことはないです。
辰(タツ)
ハワイにはモーという怪物の伝説があります。モーはドラゴンと訳されていることも多いのですが、イメージとしては大きなトカゲに近いのかも。モーはあちこちで悪いことをしていたようですが、半神マウイやメネフネに退治されてしまい、ハワイにはいないようです。
巳(ヘビ)
ハワイには、ヘビはいないのですが、トカゲやゲッコーなどの爬虫類をよく見かけます。オープンエアのレストランなどで、人馴れした鮮やかな色のゲッコーが、「なんかちょうだい」とやってくることもあります。私は、ひそかにそれらのゲッコーを「店長」と呼んでいて、店長がお皿に残ったジャムなんかを、つまみ食いしているのを、見て見ぬふりをしています。
午(ウマ)
ウマもよくハワイで見かける動物です。放牧されているウマの中には、人を見ると近寄ってくるフレンドリーなウマもいて、ちょっと触ってみたりすることも。でも、こうしてちょっと触れるのも、ウマと私の間に柵があるから。ハワイ島のワイピオ渓谷には、道の真ん中にウマが立っていました。もちろん柵なんてありません。そしてもちろん、ウマからなるべく遠くを、そそくさと通り過ぎたのでした。
未(ヒツジ)
ハワイ島ワイコロア近くの噴石丘を登ったら、山頂で顔の黒いヒツジが、のんびり草をはんでいました。私はゼーゼーいいながら登ったのに、ヒツジやヤギは山道なんて全く平気そうなところが、クヤシイ。そういえば、カウアイのワイメア渓谷で断崖絶壁を器用に下りていくヤギを見たこともあります。でも、野生化したヤギなどはハワイの貴重な植物を食べてしまう害獣になっているようです。
申(サル)
前述のヒロ近郊の動物園には、カワイイおサルもいます。動物園で買ったTシャツもおサル柄です。
酉(トリ)
カウアイ島には野良ニワトリがたくさんいます。聞くところによると、1992年にカウアイを直撃したハリケーン・イニキによって養鶏場が壊れ、そこから逃げ出したニワトリが島じゅうに広がったとのこと。このウワサの真偽は分かりませんが、ビーチでお菓子を食べていると、そっと背後に回りこんでいたり、コケエでハイキングをしてお弁当を広げるやいなや、どこからともなく現れたり、ニワトリたちは神出鬼没。そして夜も明けぬうちから、その鳴き声で私を起こしてくれます。
戌(イヌ)
ハワイではイヌを連れてきてもいいビーチとダメなビーチがあり、連れてきてもいいビーチでも、細かいルールがあるようです。ハワイのビーチで会うイヌたちのほとんどは、フレンドリーでしつけのよいイヌたちです。カウアイのビーチで会ったイヌは、ご主人がサーフィンに行ってしまうと、寂しくなっていっしょに海に入ってしまいました。ご主人のサーフボードに無理やり上って、ちょっと満足そうです。
亥(イノシシ)
ポリネシアからハワイ諸島に渡って来た古代ハワイアンは、ブタも連れてきました。それらのブタは、日本で養豚されているようなブタではなく、むしろイノシシのよう。野生化したブタもいるのですが、カウアイ島を夜にドライブしていたら、目の前を突然、大きなブタが横切ったことがあります。すんでのところでブタを轢いてしまうところだった、と現地の友人に話したら、友人は「どれくらいのサイズ? ふーん、なるほどルアウ・サイズね」と、真面目な顔で言ったのでした。 |