メリーモナーク(Merrie Monarch)の由来となったカラカウア王
(提供:近藤純夫氏) |
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アロハ!今年もメリーモナークフラフェスティバルが開催されました。毎年イースターサンデーから始まる最高峰のフラの競技会です。いつもこの時期になると、「今年はどんなミス・アロハ・フラが誕生するんだろう?」、「去年優勝したあのハラウは今年も出場するのかしら?どんな演技を見せてくれるんだろう?どんな衣装で登場するの?」などなど、とてもワクワクします。というわけで、わたしも先週ハワイに行って見てきました。といってもワイキキのコンドミニアムのお部屋でTV観戦でしたが。もちろんハワイ島ヒロの会場で生のステージを観戦できればよいのですが、競技会の入場券や宿泊ホテルを確保するのはとても難しく、ここ数年はもっぱらこの方法です。TVとはいえ、競技会開催中3日間夕方6時から深夜12時頃まで生中継していますし、ダンサーの表情のアップや、真上のカメラからパフォーマンス全体のフォーメーションを見ることができるのは、TVならです。
カウナカカイ(モロカイ島)で開かれたケイキ・フラ(子どものフラ)
(提供:近藤純夫氏) |
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さて、4月24日夕刻、KITV(チャンネル4)では毎年おなじみの司会者ポーラ・アカナとキモ・カホアノ、そして進行役のマヌ・ボイドの3人が画面に登場し番組が始まりました。大会初日は、「ミス・アロハ・フラ」を決める競技会です。18歳から25歳までの各ハラウを代表するダンサーがソロでアウアナ(モダンフラ)とカヒコ(古典フラ)の2曲を踊り、その演技を競い合います。今年は16名がエントリーし、前日のKITVの特集番組で取りあげられていたロバート・カジメロのハラウに所属する、アオエ・ホプキンスがトップバッターとして登場し、昨年2002年のミス・アロハ・フラを輩出したフラ・ハラウ・オ・カムエラのダンサーまで16人、それぞれ年齢は二十歳前後と若いのですがフラ歴は皆15年から16年ととても長く、どのダンサーも堂々とたったひとりで会場を埋めた五千人の聴衆やTVの前の私たちを魅了していました。
16人全員の演技が終了した時刻は午後11時を回り、今年のミス・アロハ・フラを決める審査が始まりました。審査を待つ間、ステージ上には昨年2002年のミス・アロハ・フラ、
マリア・アン・ピーターセンがフラを披露しました。昨年の優勝した時点でもすばらしいダンサーでしたが、この一年間の経験や実績が彼女を磨き、更に自信がプラスされたのでしょうか、この日の彼女はとても光り輝き、実に堂々としていました。そして、30分近い審査がようやく終わり、いよいよ今年のミス・アロハ・フラが決定します。クム・フラ、サニー・チンのハラウに所属する、ジェニファー・オオヤマが接戦を勝ち抜き、フラ競技会の"スーパーボウル"とよばれる、その栄冠に輝きました。
翌日の朝刊には、昨日決まったミス・アロハ・フラの記事が一面を飾り、2日目からはグループの競技となります。男女あわせて30組あまりのハラウが初日にカヒコ、最終日にアウアナの演技を行い、審査発表は最終日に行われます。わたしを含め多くの人の注目のハラウは、過去この大会に三連覇し、昨年の大会直後にクムフラ、パレカ・レイアナラ・マトスを急病で失った、フラ・ハラウ・オ・カムエラの戦いぶりです。ところが、30組近いハラウの最終組で登場した彼女たちは、カヒコでもアウアナでも一糸乱れぬ完璧な演技で観衆をあっと言わせ、女性部門のカヒコ、アウアナ、そして総合優勝をもぎとり、何と大会四連覇を達成してしまったのです。地元、毎年注目のヒロのジョニー・ラム・ホウのハラウや数年ぶりにこの大会に戻ってきた、サニー・チンのハラウを破り、表彰式では新しいクム、カウイ・カマナオとパレカ・マトスの遺影とともにステージ上でダンサーたちは抱き合って喜びを分ちあっていました。
ラハイナの広場で行われていたアウアナ・フラ(モダーン・フラ)
(提供:近藤純夫氏) |
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こうして、三日間にわたる長い競技会は、終わってみればあっという間です。ですがこの競技会の為に費やされた出場者や関係者の時間とエネルギーは計りしれないものがあります。それゆえに見るものに大きな感動を与え、栄冠に輝いた者にはその栄光を大変な名誉とするのだと思います。
最近のハワイは、イラク戦争やSARSの問題で残念ながら少し観光客が減っている状況です。優勝した、フラ・ハラウ・オ・カウエラがアウアナ(モダン・フラ)で演じたのは、
「ハワイ・ノ・カ・オイ」(ハワイが最高!No.1!)という曲でした。わたしからも皆さんへ「ハワイ・ノ・カ・オイ!」ハワイはいつでも訪れるものを暖かく向かえ、決してがっかりさせる事はありません。ハワイは最高です。
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