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ちょっと寄り道
ミノリ・K・エバンズ

丘の上から園内を見下ろす

 カウアイは別名を「ガーデン・アイランド」とも呼ばれるように、ハワイ諸島の中でもとくに緑や花が美しく、島全体がよくできた庭園的な魅力を持っている島。カウアイを訪れた知人の家族が訪れてみるというのに便乗して、北はナ・パリ・コースとへと向かう道すがらにある「リマフリ・ガーデン」へ庭園散歩に出かけてみることにした。


ゲートわきにあるビジターセンター兼ショップ

 「リマフリ・ガーデン」の開園は1976年のこと、もともとはハワイアンが農耕地として使用していた場所だったそう。407ヘクタールという壮大な土地に、ハワイを代表する樹木や植物がトレールに沿って植えられている。ご存じの方も多いと思うけれど、ハワイアンと植物の関係はとっても深い。儀式に使用されたり、あるいは神聖な土地への敬意を表すために捧げられたり、もっと生活に密着した中で親愛や感謝の気持ちを表すために贈られるレイ(花輪)や、薬や美容のためにも樹木や花が使われてきた。そんな植物とハワイの人々の関わりを分かりやすく見せてくれて、ちょっとしたトレッキング気分も味わえる園内は、常にたくさんのボランティアによって手入れがなされ、それぞれの樹木には見やすい表示プレートがついている。入場料が10ドルかかるけれど、ちょっと感激するくらいの立派なガイドブック(日本語翻訳版もあり。ただしこちらは在庫切れしている時も多いよう)がもらえるし、雨降りに備えてカッパ(雨具)や傘なども用意されているという丁寧さも嬉しい。


園内を流れるリマフリ川

 スタート地点からゆるやかな傾斜を登りつつ、タロの水田、ティの畑を通り、バナナ、サトウキビの間を抜けると、ちょっとした森の中へ入る。小川のせせらぎをききつつさらに歩を進めると、マンゴーの巨木やイエロー・ストロベリー・グアバ、タコノキなどの樹木が並んでいる丘へ出る。ここには休憩用のベンチが木陰に用意されていて、バっと開ける視界の中、ほんのり香る花の匂いと目前に広がる海を楽しめる。知人家族と私の4人は、何故かここで自然発生的にそれぞれが傾斜になっている土の上で、大の字になって寝ころんでしまった。とってもリラックスできる空気があたり一面に漂っている、そんな場所。


哀しい伝説もあるナウパカの花

 ハワイといえば色も鮮やかな大胆でゴージャスな花を連想しがちだけれど、はかない趣の小花や薄い薄い色のハイビスカス種の花など、ほんとに多種多様な花が楽しめる。ゴールに向かって、オヒアやコアなどハワイ固有の高木群を見ながら丘を下っていくと、プルメリアや(ビーチ)ナウパカの花々が咲くエリアに出て、そこでコースは終了。どれぐらいゆっくり見るかにもよるけれど、写真撮影なんかも楽しみながらなら約1〜2時間コースというところ。がんがんのアクティビティでもなく、「なんだかなぁ〜」と超観光的なにおいにがっかりさせられることもなく、ハワイの、カウアイの一面を楽しめる場所。日本にも観光用の植物園があるけれど、そういうところを想像しないで、ぜひ一度立ち寄ってもらいたいガーデンです。カウアイには他にも二カ所ほどのガーデンがあるけれど、ここが一番、自然の植生を活かして造られていると言われてもいるし、その質の高さから1997年にはアメリカ園芸教会から「最高の自然植物園」として表彰を受けている。どちらかといえば観光地には足を向けない方なのですが、行ってみて良かったと素直に思いました。ハワイの自然や文化に興味を抱く人はもちろん、写真や絵に興味を持っている人にもおすすめ。 自然が創り出す色ってこれほど多彩で美しいのだなぁと改めて感激した数時間でした。

 次回はビーチ編の第三弾をお届けします。


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