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Miekoさんの話 (2)

ミノリ・K・エバンズ

 前回に続いて、今回もMiekoさんのお話しです。前回はMiekoさんが器用に家の改築増築を自らの手で施してみたり、庭を美しくガーデニングしてみたり…というお話をご紹介しましたが、Miekoさんの手にかかって、きれいに姿を変えるものは、まだまだそれだけじゃない。庭続きにMiekoさんとJohnが経営する“バケーション・レンタル”二棟があるのだけれど、これらの部屋に飾られているハワイアン・バスケットや、墨絵など、すべてはこれまたMiekoさんの手作り。これらも彼女の趣味であり仕事だ。

 Miekoさんがバスケット・メイキングを始めたのは5年前だそう。知り合いの白人のおばあさんが、「あなたなら作れるわよ、一緒に作って」とクラフト・フェアで購入したバスケットと材料を持ってきたのがきっかけだった。見よう見まねで5つほど作ってみたところ、うん、これならできそうだと、最初は趣味程度に始めたのだそう。通常よく使われている「Manila Palm」のかわりに「Aleka Palm」という種類の椰子の樹皮を使って、バスケットをボートのように形どり、結婚式のフラワー・アレンジメントに使ったところ、それが好評を博した。以来、この「Aleka Palm」を使用して、また、バスケットにつける飾りの花の中心をクラフト・ペーパーを使って色褪せしない工夫をしたり、Miekoさん風アレンジが随所に入れられてある。もしハワイに来て、ハワイアン・バスケットを見る機会があったら、一見同じように見えるバスケットでも、やはり作者によって違う仕上がりになっているので、その辺りも楽しんでチェックしてみてほしい。

 さて、Miekoさんがバスケット・メイキングに取り組む以前から手がけているのが、ジャパニーズ・ペーパークラフト…和紙を使用したアクセサリー・ボックスの製作だ。クラフト・フェアをのぞいて「私にも何か作れるんじゃないかな」と考えたのがきっかけだそうだ。友人が送ってくれた和箱をヒントに、こちらで手に入る材料で工夫をして仕上げた。豪華な民芸品といった風貌のこの和箱たち、実はこれ、ミルクカートン(牛乳の箱)とスポンジでできている。中にはフェルトを貼って、アクセサリーを入れられるようになっている。最初は趣味で作って、トモダチにあげていたものの、'92年のクリスマス・クラフト・フェアの審査にパスをして、100個を展示販売したところ、ほぼ完売してしまった。それをきっかけに、カウアイにある4軒のお店で売られるようになった。というわけで、Miekoさんはバスケット・メイカーでもあり、ジャパニーズ・ペーパークラフトの制作者でもあるのだ。

 庭師、モンドグラス作り(こちらも現在は人から頼まれたのをきっかけに栽培・販売している)、ジャパニーズ・ペーパークラフト、バスケット・メイキング、コテージのテイク・ケア、そして、主婦としての家事。その上、さらなる家の改造計画も頭の中にあるようで、聞いているだけでも忙しい毎日をMiekoさんは送っている。「墨絵をしたいけれど、時間がない〜」とMiekoさんはいい、フル・タイムの仕事を持つより忙しいと笑っている。でも不思議なことに、Miekoさんと会っても、そんな風に忙しい暮らしに身を置いている人である雰囲気はこれっぽちも感じたことがない。Miekoさんから出ている空気はいつも穏やかで、ゆるゆるとした風の中にふわっと立っている人と言う感じである。それゆえに「何だか、愉快な怪物のような人だなぁ(超人的ということです)」と、いつも彼女に会う度に思う。まだまだ新米の島の住人で、あっちの壁、こっちの壁にがつんがつんと突撃しつつ暮らしている私には、「いつかはあんな風に…」と目指したいところのひとつでもある。  Miekoさんのように、カウアイで出会う人々は、それぞれが違うスタイルで暮らしを営んでいて、創造的な時間を送っている人が多い。そんな人々から刺激やパワーをもらって私も毎日を楽しく過ごしている。 「カウアイは田舎で刺激がない」という人も多いけれど、とんでもない。都会的な便利さがない分、自分の創造力次第で、ここでの暮らしはどんどん変わっていくようだ。

 次回はMiekoさんの作品を置いているShopをご案内します。


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