数日ぶりで雨が上がった快晴の金曜日、Miekoさんの作品が並んでいるお店を訪ねて、Hanapepe(ハナペペ)の町へ出かけてみた。私の住んでいるワイルア(Wailua)からハナペペまでは車で40分ほど。島の西側最大の町ケカハ(といっても人口4000人弱の小さな町ですが)まで、あと15分というところにある。昔はずいぶん栄えていたという話だけれど、今はどちらかと言えばひっそりとした町だ。西を目指す観光客も、この町を素通りしてしまう人が少なくないらしい。それでも最近は道を挟んだところにあるポート・アレンが「ナ・パリ・コースト・クルーズ」の発着点になっていることもあって、少しずつ、賑やかさを取り戻している…といったところのようだ。
私もじっくり歩いたことがなかったハナペペの町だけれど、今回あらためて歩いてみて、なかなか興味深いところだなぁと意識を新たにした。というのも、このハナペペにはたくさんのアーティストたちが住み、創作活動をするかたわらでギャラリーを開き、その作品群がそれぞれのお店に並んでいる。カウアイの島らしからぬ(!?)洗練されたお店も多い。
Koa
Wood Galleryのオーナー、アルさん |
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さて、ハナペペの町は今後じっくりレポートするとして、Miekoさんの作品を置いてあるギャラリー「Koa
Wood Gallery」をのぞいてみる。お店はハイウエイをハナペペ・ロードに入ってすぐの左手にある。お店のフロントには「KAMAAINA
CABINETS」と大きく書かれ、その下に「KOA WOOD GALLERY」と添えられている。これはお店のオーナーであるアルが、昔、キャビネットを作る職人さんだったからだそう。ほんとうは「KOA
WOOD GALLERY」という名前だけにしたいのだけれど、「昔からの知り合いと連絡が取れなくなっちゃうから」という理由で併記しているのだそうだ。白を基調にしたスッキリと上品なギャラリーには、アルの作る家具を中心に、いろんなアーティストの作品が置かれている。そのなかにMiekoさんのハワイアン・バスケットも並んでいる。いつもはMiekoさんの家で見ている彼女の作品も、こうしてギャラリーに並んでいると、微妙に表情が違って見えるから不思議だ。何というか、ちょっとよそいきの顔をして並んでいるように見える。ギャラリーを入って右手にハンガータイプ(壁にかけるスタイル)、左手にボックスァw)スイプが分かれて展示されている。
この店には世界中から観光客が来るのだそうだ。もっとも、日本人はまだまだ少ないらしい。それらのお客さんたちに、Miekoさんの作品は「なかなか評判がいいよ」とアル。この日も白人の数グループが入れ替わり立ち替わり入って来て、ギャラリーに展示された作品群をじ〜っくり時間をかけて眺めていた。
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ハナペペの町を一路、私の住む町に向かって東へもどる形で車を走らせて、途中リフエの町の手前にある大型ショッピング・センター「ククイ・グローブ」に立ち寄ってみる。ここには「メイシーズ」「シアーズ」といったデパート、「スター・マーケット」や「ロングス・ドラッグス」、「Kマート」などの日用品・食品を売るお店から、「ボーダーズ(書籍やCD、ビデオを扱う大型店)」までが入り、加えて多くの専門店がズラリと並んでいる。地元の人も観光客もおおいに利用しているカウアイで最大規模のショッピング・センターなのだ。その専門店の一画に「カウアイ・プロイダクツ」というお店があり、その中にもMiekoさんの作品が並んでいる。このお店にはコースターやアート・タイルなどの小さなものから、イプ、ノーズ・フルート(鼻笛)など、ハワイ文化に深く関わるもの、さらにはハワイアン・キルトまで幅広い品揃えがされている。店名が示す通り、カウアイで作られている品々がずらりと並んでいる。Miekoさんの作るジャパニース・クラフトはお店のちょうど中央に置かれた木のコンソールの上にずらりと並んでいる。和紙で作られた─w)タ莱繼・ぢさんの箱たちは、そこだけ独特の空気を生み出しているようで、でも他のとってもハワイアンな作品群とも微妙に空間を共有しながら置かれていた。
さて、3回に渡ってMiekoさんのお話をしてきました。これからもこうしてどんどん、カウアイ島で暮らす興味深い人々を取材していくつもりなのでご期待ください(期待してくれる人がいると嬉しいな、とこちらが期待してるワケですが…)。
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