数日前、我が家に新しい"つかの間"の家族がやってきた。生後9週目のオーストラリアン・シェパードとラブラドールの間にできた子犬で名前を「くま」という。ヒューマン・ソサエティ(飼い主のいない子犬を預かる施設で、しばらくの期間を経たのち処分すると聞いている。日本で言うと保健所になるのだろうか)に連れていかれる寸前のところを、あまりの可愛らしさにトモダチが引き取ることに決めた。決めるにあたって我が家に電話が入り、家を建てるまでの半年間預かって、と懇願された。私もダンナも犬にはめっきり弱い方。可愛らしい犬がヒューマン・ソサエティに連れていかれると聞けば、「預かるよ」と言うより仕方がない。という訳で、数日前から我が家は人間二人、犬二匹という住民構成になっている。「くま」と同時に生まれた彼の兄弟8匹はヒューマン・ソサエティに連れていかれたと聞いている。「カウアイにいる犬はほんとにシアワセだなぁ」空気もきれいで、芝生の庭をいつも走りまわって、ビーチや山にしょっちゅう連れていってもらって、広い公園もたくさんあるし…それにうちの近所に関して言う限り、つながれっぱなしの犬も少ないし…なんて思っていたけれど、でもやはり、ここでも引き取り手がいなかったり、飼い主が何らかの事情で手放したくなったり(あるいは手放すことを余儀なくされて)して、ヒューマン・ソサエティに連れていかれる犬はあとを絶たないようだ。とはいえ、日本の住宅街で飼われている犬に比べれば、うんと"犬が犬らしく"暮らしているのには違いない。
入口近くでニイハウ・シェルなどのアクセサリーを出すバージニアとご主人 |
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その「くま」をカパアの町にある「Animal Clinic」に連れていったついでに、すぐそばで毎週末開催されているカウアイ物産展(Kauai
Products Fair)をのぞいてみた。以前から気になりつつも、いつも車で素通りしていたので、足を踏み入れたのは今回が初めてだ。道の向い側にある駐車場に車を停めると、15台ほどの車が停まっていて、そのどれもが観光客のものらしきレンタカーである。駐車場は三カ所ほどにまたがるので、昼間のこの時間でも人がけっこう訪れているようだった。
学園祭(!?)を思い起こさせるような手作り感のある入り口をくぐると、露天スタイルで20店舗ほどの店がひしめきあうように並んでいる。この感じ、ハワイというより、ちょっとバリのビーチ沿いを思い出させる感じがする。それぞれのお店に並んでいるのは、ニイハウシェルやククイをあしらったレイやブレスレットなどを扱うアクセサリー、カウアイの風景をフレームに収めた絵画と写真、焼き物、パティオや木で作られたヘア・アクセサリーなどなど。入り口すぐ右手にあるアクセサリーのお店でシェル・レイを作りつつ店番をしていたバージニアに聞くと、ここに来るのはほとんどが観光客。それに「一握りのロコ(地元)の人、日本人もたまには来てくれるけれど、まだまだ少ないわ」ということだった。どのお店も価格は低め、重厚な本物を置いていてるというよりは、カウアイでポピュラーな品々を気軽に手に入れてくださいね、という風にセレクションされ、販売されているような印象を受けた。規模的にも見てまわるのに時間はかからないし、カパアの町からなら北へ行くついでにちょこっとのぞいてみるのもいいかも。ちょっとしたお土産や、滞在している間に身につけて楽しむのにちょうどいい価格帯のものが並んでいる。同じ一画の奥にはコア・ウッドなどの木工品を扱う「Hawaiian
Scene LLC」や、少し離れてカウアイ名産"Red Dart Shirt"(赤土で染めたTシャツ)のお店もある。
「The
SHUCK」の店内。フットボール中継のある夜はたいへんな賑わい |
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ぶらりカウアイ物産展を歩いた後、隣接するレストラン「The SHUCK」でトモダチのヨっちゃんとランチを取った。ここはカリフォルニア発のステーキやらサンドイッチ、ハンバーガーを食べさせるお店。店内に備え付けられた大型モニターでフットボール中継をやることなどから、半年ほど前に開店して以来、なかなかの賑わいを見せているレストランだ。この日の鮮魚は「Ahi」(まぐろ)。二人とも「Fresh
Fish Sandwich」を選び、ヨっちゃんはテリヤキ、私はレモンペッパーの味つけをオーダーした。サンドウィッチはなかなかおいしかったけれど、一緒に頼んだレモネードとパイナップル・ジュースは"?"な味だった。何度か来ているというヨっちゃんいわく、ほかのメニューもなかなかおいしいということだけれど、プレートランチはオススメしないらしい。やはりここはメイン・ランド発のレストラン(オアフ島にもあります)、ハワイ名物プレートランチはロコの食堂にお任せした方がいいのかもしれない。天井が高く、開放的で楽しい雰囲気のお店。しかもお値段が手頃なので、観光客の方も(値段を)恐れずに楽しめると思います。
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