Kamokila hawaiian Villageの入り口 |
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カウアイはあいかわらずの雨の日続き。もちろん島全体が雨に包まれているというのではなくて、海側や島の西側では晴れている日も多いのだろうけれど、私の住んでいる「ワイルア(Wailua)」では、ここのところ、ずっと雨。そして寒い。先日、とくに冷え込んだ日などは気温18度にまでに下がったほどだ。どしゃ降りの日も少なくなく、なんだか遠出をする気分にもならず、「雨だなぁ〜」と家で景色をぼやっと眺めている日も多い今日この頃だ。そういうわけで、ということもないけれど、今回は、我が家のご近所でカウアイの観光を楽しめる場所をお届けしたい。
我が家がある「ワイルア・ホームステッド(Wailua Homestead)」という地区は、空港から北へクヒオ・ハイウエイを車で10分ほど走ったところ、「ココ・パームス・ホテル(Coco Palms Hotel)」の跡地を左に入った「クアモオ・ロード(Kuamoo Rd)」沿いにある。このクアモオ・ロードはその昔、この道を通って奥へと入っていけるのは、貴族階級の人々か、あるいはそれらの人々に許しを得た人のみに限られていたという。私のKumu(フラの先生)・Punaが言うには、ワイアレアレ山(Waialeale Mt.=カウアイで一番高い山)に見守られるワイルア地域というのは、カウアイ島の中ではもっとも聖なる地域でもあるらしい。
オパエカア滝の反対側からはワイルア川の流れが見下ろせる |
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クアモオ・ロードを入ってしばらく上がっていくと、左手に「Holo Holo Ku Heiau(ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ)」がある。ここはカウアイで最も古いヘイアウ(神殿)ということらしいが、現在は溶岩の石で囲まれた場所が残るだけで、神殿を思わせるものは何もない。このヘイアウと地続きで、「Look Point」となっている眺望地があるが、これらを含めてここからの眺めは素晴らしい。足下にワイルアの川、その先に海が見えて、周囲を濃い緑が囲っている。きらきらと陽光を跳ね返して流れる川には、いつも数隻のカヤックが見える。ここで想像力を駆使して、もっとこの場所を楽しんでみる。川面に浮かぶカヤックを木製にして、それらの漕ぎ手を観光客から古代のハワイアンにして、クアモオ・ロードからアスファルト道路と行き交う車を消してみる……そうすると、ポンっとタイム・トリップをしたように、見たこともない古代ハワイの時間、その風景を楽しんでいるような錯覚が楽しめたりする。王族だけが入ることを許された道にあるヘイアウのほど近くで、眼下に素晴らしいカウアイの景色を感じながら、きっとその時代から変わらないであろう心地の良い風を身体に感じてみるのだ。
ホロ・ホロ・ク・ヘイアウをもう少し上がると、右手に「オパエカア滝(Opaekaa falls)」が見えてくる。手前の駐車場で車を停めて、滝の全体を眺められるところへは歩いて1分もかからない。約20mの高さから流れ落ちる滝で、カウアイの観光スポットのひとつだ。たいがいの人は滝を見て帰っていくが、滝まであるいていけるトレイルもある。このトレイルについては私もまだ未経験。いずれお伝えするつもりだ。オパエカア滝から道路を渡った反対側にも小さな眺望地があり、ここからはやはり眼下を流れるワイルア川とそれを取り囲む風景が見える。注意をして見ると、川と並んで小さな草葺きの小屋が並んでいるのが見える。これは、「Kamokila Hawaiian Village(カモキラ・ハワイアン・ヴィレッジ)」といって、昔のハワイアンたちが生活していた家屋を模して「村」を作り、そこからシークレット・フォールまでのカヤック・ツアーを楽しめたり、ラウハラ・ハットなどの実演が行われていたりする。これまで、上から眺めていただけだった村に行ってみようと、先日訪れてみたところ、クアモオ・ロードを左手に入る急な坂にそってしばらく行ったところにヴィレッジがあった。聞けば入場料が大人5ドルで、ほかにカヌー・ツアーなどがあり、それぞれに価格が設定されていて、ちょっとしたアミューズメント・パークといったところだろうか(にしては規模は小さいのですが)。私は中には入らなかったので詳細については分からないけれど、昔のハワイアンの時間を体感するのにいい場所なのかもしれない。入ってもいないのに紹介するなと叱られるかもしれないけれど、でも、入場料を払って観光地に入っていくというのは、基本的には私のスタイルではないのだ。
オパエカア滝をさらに上がると、右手に「Nounou Trail(ノウノウ山・トレイル)」の入り口がある。そこから車で少し行った先の右手に「カントリー・ストア」という、薄いピンクの壁の、いかにも田舎のストアといった感じの店がある。田舎版コンビニといったお店だけれど、レジ周りにちょっとした手作りのスナックが日替わりで並んでいたりする。そのお店を右に入るとそれが「581」号線で、さらにいくと「Olohena Rd.」という道へとつきあたる。この道を右に行き、海へと向かえばカパアの町に出るし、左に行けばさらに山側へと向かう形になる。ロコはここを「バック・ロード(裏道)」と呼んで、カパアの町の渋滞を回避するのにもよく使っている。ただの裏道なので、な〜んにもないのだけれど、ここをドライブがてら走ってみるのもいいのではないかと思う。
裏道には、ハイウエイを走っていたのでは出会えないカウアイの風景が広がっている。観光ポイントから観光ポイントへと車でめぐるのもいいかもしれないが、ぽんっと裏道へ入ってみたり、ひとつの道や場所を拠点にその周辺を攻めてみるのも、おもしろい旅の思い出を作ってくれるかもしれない。そういう意味では、カウアイはほんとうに層の厚い、深く入れば入るほどにさまざまなものを見せてくれる、おもしろい土地である。
というわけで今回は我が家周辺のカウアイお楽しみポイントをひろってみた。これからも、たまにはこんな形で、今度はトモダチの家などを拠点にしたお楽しみポイントもお届けしてみたいと思う。(いま、思いついたのですが)
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