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魅惑のコア・ウッド

ミノリ・K・エバンズ
これが「プレミアム」のキラキラだぁ。

 先日、いつもお世話になりっぱなしの人のお誕生日ギフトを買いに、コア・ウッドのお店に行ってきた。店名は「THE KOA STORE」(ザ・コア・ストア)...そのまんま...リフエの町の入り口、ハイウエイ沿いにポツンと一軒で建っている。このお店、以前はシガー(葉巻)屋さんとして知られていた。高温多湿のカウアイ島で、シガーを上質のまま保つのにコア・ウッドが最適ということで、シガーを入れるコア・ウッド製のシガー・ボックスを作って売っていたのが、どうせならシガーも扱ってくれよというお客さんの要望で、コア・ウッド製ボックス&シガー屋さんになったらしい。それが最近になって(ここ数年の話だったと思う)オーナーが変わり、現在はコア・ウッド製品を扱うお店となっている。

リフエの入り口にあるお店

 私が探していたのは、「ジュエリー・ボックス」。いつも大変お世話になっているその人は、私のクム・フラであるが、彼女は宝石類にまったく興味がない上に、無頓着。結婚指輪も過去9回紛失という記録を持っている女性である。それなのに、ジュエリー好きだった彼女のお母さんや、伯母さんたちから遺された、高価で貴重なハワイアン・ジュエリーをはじめとした宝石類をたくさん持っていて、それらは恐ろしいほどに無造作に、驚くような場所(とても貴重品を保存しておく場所とは思えないところ)に保管されていたりする。一度などは、宝石ではないが、鳥の羽で作られた立派なケープが「adidas」(しかもシューズ・メーカーだし)と書かれた箱から出て来た時には、ちょっと椅子からずり落ちそうになった。一応、その箱は丁寧に袋には入れられてあったものの、ちなみにそれも「adidas」と書かれたスポーツ・バックであった。こういう話は、豪放な彼女の性格をよく表していて、愉快なエピソードではあるけれど、今年のお誕生日には、なぜか「ジュエリー・ボックス」を送ろうと決めた私なのだった。そして、「ジュエリー・ボックス」と言えば、やはり「コア・ウッド」かなぁと思った私は、まずリフエにあるシガー屋さんを訪ねてみようと思った。それが行ってみたら、コア・ウッド製品を扱うお店「THE KOA STORE」(ザ・コア・ストア)になっていたわけである。日頃から、頻繁に車で行き来している場所などに、まったく気づかなかったのもおかしな話だけれど。

こういったヘア・ピン類もある

 お店の中に入ると、家具、椅子類などの大きなものから、ヘア・ピースやブレスレットのアクセサリー類まで、たくさんのコア製品が並んでいる。コア製品というのは、なんといっても、コア・ウッドが持つ、あの美しい木目が魅力だ。ひとつひとつが違う木目を持ち、木目の加減でキラキラと輝いているように見える。コアの木を見たことがある人ならご存知のように、コアの木は外から見ただけでも、部分部分によって木のよじれ方が違う。そしてその中身もまた、部分部分によって、さまざまな木目を持っている。この木目を活かして、さまざまな製品が作られるわけだけれど、もちろん製品には「ピン」から「キリ」まで、いろいろな質がある。とうぜんお値段も変わってくる。段階は「スタンダード」「カーリー」「プレミアム」と3段階で、木目の美しさ、価格もこの順番に上昇してゆく。いろいろな製品を見てまわった結果、やはり最初に決めていた通り、「ジュエリー・ボックス」を贈ることにした。20cm四方ほどのミドル・サイズで真ん中に「ウル」模様の金の取っ手がついている、品が良くて、比較的さっぱりとした印象のボックスが気に入った。誰かにギフトを贈る時は、やはり贈る相手の顔を思い浮かべながら選ぶ。ズラリと並ぶ製品の中で、最終的にこのボックスが「Pick me up!」と目に飛び込んできたのである。さて、製品が決まったあとは、どのレベルを選ぶか、である。「スタンダード」だと、コア・ウッド製品としては少しもの足りない気が私にはする、木目があまり出ていない製品が多い。というわけで「カーリー」か「プレミアム」。もちろん「プレミアム」にしたいけれど、あとはお値段との相談である。「このボックスのカーリーとプレミアムを見せてほしい」というと、「ごめんね、このボックスのプレミアムは、いま切らしてしまっているの」と、お店を仕切るキャンディが言った。なぜか少しホっとする私。というわけで、カーリーのジュエリー・ボックスに、ヘア・ピンとコア・ウッドの小さな粒で出来たブレスレットを入れて、バースデー・ギフトの出来上がり。いつものことながら、「ぴったし」と思える贈り物をゲットできた時は、気持ちがウキウキとしてしまう。

いつもお店で気持ちの良い対応をしてくれるキャンディ

 ギフトが決まったあともずいぶんと長い時間、お店にいたように思う。キャンディが「飽きるまで見ていってよ」とニコニコ顔で言ってくれるのも感じが良かったが、実際、コア・ウッドの木目の美しさは、見ていて飽きるということがない。「スタンダード」「カーリー」「プレミアム」と製品ごとに見比べていくのも面白い。そして「プレミアム」の木目のキラキラを見ていると、あっと言う間に時間が過ぎてしまう。私は知識はないものの、「木目」というのを眺めるのがもともと好きである。コア・ウッドの木目は群を抜いて美しい。そのおかげ(!?)で、自分にもついついギフトを買ってしまった私。それでもお店を出る時の足取りは軽快だったのである。


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