12月頭、3週間以上ぶりでフラの旅からカウアイの我が家に戻りました。
旅のあとはいつもそうなのですが、しばらくは時差や日々を過ごすスピードの違いにカラダや気持ちを戻すのに、少し時間がかかります。
日本やヨーロッパに行くと、毎日のようにフラ・レッスンやワークショップ、時にはステージがあり、基本的に寝不足です(笑)。また、久しぶりに会うフラシスターたちとのおしゃべりの時間が楽しくて、毎日のように日づけが変わるまでゲラゲラと大笑いをしながら、フラ以外の時間もあっと言う間に過ぎていきます。
ホテル暮らしなので家事はなく、通訳と踊りでカラダと頭をフル回転させる毎日。その上、日本語での会話が楽しくて楽しくてレッスン後も際限なく話して笑うので、消費しているカロリー量はカウアイの暮らしの何十倍にもなっているのではないでしょうか。結果、いつも寝不足。カウアイでは午後を過ぎてコーヒーなどのカフェイン飲料を飲むと夜に寝つけなかったりするのですが、日本では深夜にコーヒーを飲んでも、ホテルの部屋に帰るとバタンキューで眠れるほどです。
そんなフル回転の日々を3週間以上続けてカウアイに戻ると、そこには少しゆったりめの静かな時間があります。しばらくは日本で身についた「バタバタ」リズムがカラダから離れずに、ちょっと前のめり気味に過ごすのですが、1週間後には元に戻り、早朝に起きて夜9時にはベッドに入るというリズムに戻ります。
我が家は2階建ての一軒家で、階下にある2つのスタジオをそれぞれ別の人に貸しています。玄関は各自、独立したものがあるので、基本的にはプライバシーが守られています。それでも同じ屋根の下、どういう人が住んでくれるかによって、居心地の良さは大きく左右されます。ここ数年はベストな状態で、心地の良い人に恵まれて、心地よい人間関係を紡ぎながらの暮らしが続いていて、とても嬉しいのです。
アンドリューからの贈りもの。
種類の違う貝を組み合わせるとよりカワイイ。 |
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階下の左側に住んでいるのはアンドリュー。たまたま我が家が住人募集をした時に来てくれたのですが、ガールフレンドの借りているハウスがスープの冷めない距離にあり、「完璧な場所」と言って引っ越してきました。彼の本業はベテランのウエイターさん。カパアの町中に建つホテル一階にある「HUKILAU(フキラウ)」という人気レストランで長年ウエイターをやっています。副業はジュエリーデザイナー。サンライズ・シェルなどをモチーフにしたハワイアン・ジュエリーを作っているのですが、これが人気があって、こっちを本業にしたいくらい忙しい様子です(笑)。
2年前くらいからか、シェル(貝)・アクセサリーがカウアイではとても人気です。以前だとハワイアンの人やフラをやっている人が好んでつけていたように思うのですが、ここのところはファッションとして流行っているようです。サンライズ・シェルやプカ・シェル、ニイハウ・シェルとさまざまな種類のシェル・アクセサリーを見かけます。私も今年、ネックレスをひとつ購入しました。なぜかハワイアン・ジュエリーをそんなにつけない方なのですが、このネックレスはひとめで気に入って購入しました。
一目惚れで買ったネックレス。
長めのチェーンが最近のはやりです。 |
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もうひとつ欲しいな〜と思っていたのが、プカ・シェルのブレスレット。でもなぜか縁がないままに来ていたのですが、9月に日本で行ったハラウ(フラの教室)のプログラムの時に、クムの一人が「これ、つけてね」とご自分の手首から外して私にくださいました。それが欲しかったプカ・シェルのブレスレットでした。以来、とても気に入っていつもいつも手首につけているのですが、それを見せて「同じようなの作れる?」と聞くと、「もちろん!」とアンドリュー。「プレゼント?」と聞かれたので「自分用」というと、「じゃ、すぐに作ってプレゼントするよ!」と嬉しいことを言ってくれました。どんな貝にする?と話していると、反対側の部屋の住人シーナが通りかかって、「貝が要るの?」と聞いてきました。「そうなの〜」と言うと、「私の貝コレクション、見る?」と。彼女が貝コレクターだったとはつゆ知らず、ガレージの奥から出して来たたくさんのボックスに種類ごとに分けられた貝のコレクション、その量と種類の多さに、私もアンドリューもあんぐりとしてしまいました。
階下のピクニック・テーブルがアンドリューのアクセサリー作り場所。 |
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「好きなものを好きなだけ使って」とシーナ。これだけあるとどれを選んでいいのか分からなくなる〜と嬉しい叫びを上げつつ、3つの貝をピックアップしてアンドリューに渡しました。数日後、「これ」と言って広げられたアンドリューの手には3つのブレスレットがありました。「3連でつけるの? かわいい!」と私。というわけで、最近の私の手首には4つのブレスレットが揺れています。
今回はたまたま貝の話になったのですが、いつも我が家はこんな風。階下にあるピクニック・テーブル周りでちょっと会話して、互いが差し出せることはぽんっと差し出す。互いが家を空ける時には、植物や犬の世話などをし合いっこする。これも部屋を借りてくれている人に恵まれているからこそ成り立つ快適な暮らしです。
他のことでもそうだけれど、気持ちよくいられる人が暮らしの中にいるということはとても気持ちを豊かにしてくれます。そして、家をシェアするのに際して聞く、友人知人からの問題や愚痴があとを断たないことを思うと、我が家はほんとうに恵まれているな〜と思うとともに、こんな人たちが部屋を借りてくれていることにいつも感謝の気持ちを持っています。
椰子の木の下のサンタ。カウアイより、メリークリスマス! |
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お互いが少しの思いやりを持ち合いながら、異なる価値観を受け入れ合って一緒に何かをシェアしていくというのは口で言うほどカンタンなことではない。ということをいろいろな時間を通して学んでいるように私は思います。本気で想像力を駆使して「人は自分とは違う」ということを理解しないと、人に優しくいるというのはかなりムズカしいことだとも思います。いつも正しい人であろうなんてこれっぽっちも思わないし、正しくあることに価値を見いださない自分でもあります。けれど、自分を大切に思うように、自分のすぐ身の回りにいる人のことを大切に思える自分でありたいな〜とはいつも思い願っていることです。
さて、町はクリスマス風景。そして、クリスマスが終われば新しい年がやってきます。みなさんにとって、シアワセいっぱいの一年の幕開けとなりますように。
アロハを込めて。
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