毎月最初の土曜日にカパアの町で開催されているのが、「オールド・カパア・タウン アート・ウォーク」。カパアの町の活性化、そしてローカルのアーティストたちをサポートしようと始まった、町おこしイベントです。
最初はアーティストたちが何となく自分たちの作品をカパアの町のメインストリート沿いに出していたのが、ここ数年、町がバックアップして本格的な町おこしイベントになってきています。ウォーレン(だんなさんです)と私も先日久しぶりに今月最初の土曜日にカパアの町に出かけてみました。
その日、夕方4時頃にたまたまカパアの町をウロついていたところ、メインストリートから脇へそれる道が全部閉鎖になっていてビックリ。「なにがあったんだろ?」…たくさんつくお巡りさんの姿も見え、早とちりにも「事件だ、事件だ〜!」と思ってしまったのですが、落ち着いて見れば、ベンダー(出店)を出す準備をしている人たちがあちらこちらに見えます。そこで、あ、第一土曜日だと思い当たった私。久しく来ていなかったのですが、前に比べるとなんだか活気も増して、楽しそうなことが始まりそうな雰囲気に町が包まれています。久しぶりに出かけてみようかなと思い、家に帰ってウォーレンを誘ってカパアの町に戻りました。
カパアという地域はとても広く、7万人いるという島の人口の中でも、その半数以上がカパアとリフエの住人だと聞きます。その中で「オールド・カパア・タウン」と呼ばれるところは、端から端までゆっくり徒歩で歩いても15分くらいの小さな一画。ハイウエイ沿いに昔から残る建物をそのまま残して、小さなお店が並んでいる、昔ながらのハワイの小さな町を感じられる一画です。その一画が毎月最初の土曜日には「お祭り騒ぎ」になって湧くのが、このイベント。このイベントに足を向けるローカルやツーリストたちだけではなく、オールド・カパア・タウンにお店をかまえるオーナーたちも、みんなが心待ちにしているようです。
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美人姉妹ライブ! ヴォーカルは小さな女の子、抜群の歌唱力に脱帽 |
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前にこのイベントに出かけたのは、思い出せないほど遠い日のことになりますが、その時よりもベンダーの数が増え、活気も増しているよう。小さなブティック、ローカルのアーティストたちが出すジュエリーや絵画などを売る出店。食べ物や飲み物を売る出店が出て、ブロックを仕切るコーナーごとにミュージシャンたちがライブをしています。こういうイベントに来て楽しみなのは、なんといってもショップを持たないアーティストたちの作品に触れられること。この日の私のお目当ては、前にもこのページで紹介したシェル(貝殻)・アクセサリーだったのですが、多くのシェル・アクセサリーデザイナーはお店を持たず、その作品がずらりと一堂に見られるのはこういう機会だけ。これはジュエリーデザイナーに限らず、さまざまなアーティストの作品にも言えることで、普段は簡単にお目にかかれない「カウアイ・プロダクツ」(カウアイ製品)がズラリとオールド・カパアの町に出そろいます。
この日はメインストリートから横へそれる道路は全面閉鎖 |
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町の真ん中に立つハワイアン•チャーチの庭ではクラフト・フェアが開催されている |
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町を歩いていると、久しく顔を合わせていなかった友人知人にも多く出くわします。
「おお〜、元気?」「どうしてる?」などと言葉を交わし合ってしばらく立ち話。また、知り合いがファンドレージング(募金活動)などのためにベンダーを出しているところに出くわすこともあります。ドリンクを売っていたり、手作りのお菓子を売っていたりですが、そういう時に素通りするわけには行かず(笑)、「なんのファンドレージングしてるの?」と聞くと、「息子のサッカーチームの〜」「娘のバスケットチームの〜」という答えが返ってきて、「じゃあ、ひとつもらおっかな」という具合になります。そうこうしているうちにお腹はドリンク類とお菓子やらパンやらで膨れ気味になり、寄って見ようかな〜と思っていたフードワゴンのメキシカンやローカルフードには手を出さないまま … 。
ティーネージャーのアーティストには作品をアピールする絶好の機会 |
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ベンダーに混じって地元のサッカーチームなどがファンドレージングを行っているのが微笑ましい |
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美味しそうな匂いが漂ってくる、フードワゴンが集まる一画 |
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2時間ほど町をホロホロして、そろそろ人ごみにも疲れてきたところで、ビーチに出ることにしました。メインロードから一本入るとそこはもうビーチ。通り沿いの喧噪がウソのようにそこには静かないつもと変わらない時間が流れています。
喧噪のメインストリートを一歩抜けると、気持ちの良い風が吹くビーチがそこにある |
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カウアイも日々夏に向かって日照時間が長くなり、気がつくと7時になっていました。そろそろ帰ろうかと町を後にした私たち。「オールド・カパア・タウン アート・ウォーク」の開催時間は、夕方6時〜9時まで。この日だけは普段は5時に閉まっているショップのほとんどが9時までお店を開けています。そして、イベントがさらに盛り上がっていくのは7時を過ぎてからです。
カパア・タウンはお店が閉まるのが早いことで知られていて、ツーリストの人からは「やる気ないな〜」と言われるユルさのある一画ですが(笑)、そんなユルい町が月に一度夜更かしする「オールド・カパア・タウン アート・ウォーク」。毎月最初の土曜日は、この小さな町を訪れる人も、お店を営んでいる人も、アドレナリンがぶぶんと上がるお祭り騒ぎな一夜なのです。もし、カウアイに訪れる機会に、その日程の中に第一土曜日がある時には、ぜひ立ち寄ってみてください。”カウアイのものってこんなにあるんだな〜”という、カウアイ・プロダクツを一気に見られる機会です。
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