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ポリアフ・ヘイアウ |
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ポリアフ・ヘイアウは、カウアイ島ワイルアのルート580沿いにあるオパエカアの滝の展望所から道を挟んだ反対側に位置しています。ヘイアウを囲む石垣の高さは約1メートル50センチ、幅90センチほど。ヘイアウ全体の広さは約80メートル
x 55メートル。カウアイでもっとも巨大な聖地です。
死者の魂はこの地から、冥界に向かって旅立つと考えられていたそうです。ポリアフ・ヘイアウの名は、ハワイ島マウナ・ケアに住む雪の女神「ポリアフ」にちなんで名づけられました。
〜雪の女神「ポリアフ」の伝説〜
ハワイ島の雪が降る「マウナ・ケア」には、昔、白いマントを着た四人の雪の女神が住んでいました。その中でも、”ポリアフ”という女神は、とても美しい女神でした。
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ポリアフ・ヘイアウの看板 |
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ある日、ホルア(山の傾斜をスキーのように、草で滑る遊び)の好きな火山の女神ペレが、美しい女性に化けてマウナ・ケアの傾斜を滑っていました。マウナ・ケアの山頂から降りてきたポリアフは、火山の女神ペレとも知らずに、歓迎して、ホルアの遊びに加わりました。以前よりポリアフを敵対視していましたペレは、自分より美しいポリアフを見ると、本性を現しました。怒りによって、地震を起こし、山を震動させました。そして、マウナ・ケアの東部から、大噴火をおこし、日夜、灼熱の溶岩をラパホエホエ、オノメアの沿岸に流しました。溶岩は、ポリアフの白いマントをも焼き始めましたが、ポリアフはやっとの思いで山頂に逃れ、空から雪雲を呼び、冷たい雪を降らせてペレの溶岩を止める事ができました。ラパホエホエ、オノメアの険しい断崖は、このときにできたと思われます。雪の女神ポリアフに敗れたペレは、キラウエアへ帰っていきました。その後、何度となくペレは、ポリアフと争いましたが、ハワイ島北部を征服することができず、島の南部だけを自分の領土として火山の活動を続けました。
この「ポリアフ」の伝説の詳細は、パワー・オブ・ハワイの監修をして頂いた延江さんのホームページ「ハワイに神話と伝説」にてご覧になる事ができます。
ハワイの神話と伝説 -> http://www.legendaryhawaii.com/
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ベル・ストーンのペトログリフ |
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この聖地ポリアフ・ヘイアウには、西の端に3層の段地があり、偶像の祭られた場所や「神の石」という1.5mの高さの石があります。アリイ・ヌイとカフナ・ヌイと呼ばれる2人だけが、この最上段で神のお告げを聞くことができたそうです。また、この聖地は島の先住民メネフネによって造られたものと伝えられています。言い伝えによると、月に1回、夜になると神々がここに集まり、まばゆい光と不思議な太鼓の音、そして神々の笑い声が聞こえるそうです。現地の方々は、ここには今でも精霊が宿っていると信じ、大切にされているそうです。その為、訪れた時にも、ヘイアウの石垣には、たくさんのお供え物がされていました。
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ベルストーンと椰子の木 |
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この聖地の海側には、ベル・ストーンと呼ばれる大きな石があり、この石を守るように、1本の椰子の木が生えています。椰子の木を見上げると、椰子の葉の生え際辺りに優しい表情をした顔らしきもの?が見えた気がしてすぐにカメラのシャッターを切ったのですが、その場所が高く離れていたため、余り良く写っていなかったのが、ちょっと残念でした。このベル・ストーンは、たたくと鐘のような音がするといわれ、その昔、王家に子供が生まれると、この石をたたいて知らせたそうです。大きな石には、ペトログリフも刻まれていました。ここは、とても眺めの良い場所にあり、ワイルア川、そしてワイルアの海を一望することができます。夜は、地元の若いカップルのデート・スポットにもなってるそうです。私たちが撮影していると、地元の老夫婦がピックアップ・バンで到着し、丹念に、周辺を掃除されていました。
パワー・オブ・ハワイでご紹介させていただいている聖地は、今でも大切に守られている場所ばかりです。訪れる際は、そのことを十分理解されたうえで、敬意を持ってお訪ねください。
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