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ハレアカラ火山
Haleakala
ラニ・クリエイツ
Lani Creates, All right reserved.
クレーターと神様の吐息

 標高は富士山より若干低く、3,055m。二つの陥没口が合体してできた大きなカルデラを持つハレアカラ火山。カルデラの内部には複数の噴石丘があり、何十万年もの歳月をかけて風化し形成されたと言われる自然の芸術「スライディング・サンド」と言う砂の波紋も見る事ができます。

 マウイ島の誕生に大きな役割を果たしたこの火山は、強いエネルギー・スポットとしても有名で、ここには陽のエネルギーが多く存在しているそうです。

 また、平地と比べると薄い気圧しかない頂上まで車で気軽に登る事ができるのも、ハレアカラ火山ならではでしょう。健康な人がこのように気圧の低い場所で一定の時間リラックスすると、効果的な体内の活性化が行われると言われているそうで(*)、実際、私たちも山頂で撮影のために数時間過ごしましたが、連日の睡眠不足を吹き飛ばすような、とても気持ちの良いリラックス感を覚える事ができました。

(*)編集部注:高所順応については老若男女の違いや経験・体力ではなく、生理的な要因で反応はまったく異なることがあります。

 「太陽が住む家」ハレアカラ火山は、伝説の神・青年マウイの数ある逸話の中でも、代表的な伝説の舞台となっています。火口には、時おり霧が漂い、幻想的な景色を作り出しています。この霧は「神の吐息」と呼ばれ、神聖な自然の息吹を感じる事ができます。青年マウイの伝説は、このコーナーでもお馴染みの延江さんのホームページ「ハワイの歴史と伝説」に詳しく詳細されていますので、是非ご覧ください。

 -> ハワイの神話と伝説ホームページ: http://www.legendaryhawaii.com/

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朝露を浴びた銀剣草

 ハレアカラ山頂付近では高山植物の中でも秘中の花、銀剣草(Silver swordsシルバー・スウォード/Ahinahinaアヒナヒナ:ハワイ語≠ェ咲く事でも有名です。銀剣草はハワイではマウナロアやフアラライなどにも自生しているそうですが、大群落はハレアカラのクレーター内にしか残っていないそうです。銀剣草は、標高2,100メートルから3,750メートルの日差しが強く乾燥した土地に分布する植物で、その葉は銀色の剣のように輝き、鋭い葉先を外に向けている大変珍しい植物です。この銀剣草は、一時絶滅しかけたそうですが、この銀剣草を守るためにハレアカラを国立公園にしたと言うことで、現在は大切に保護されています。

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花を付けた銀剣草

 銀剣草は6月から10月にかけ、大きいものになると高さ2mもの茎のまわりに鮮やかな紫と黄色の小さな花がびっしり咲かせます。花をつけるまでに、数十年かかると言われるものもあり、花を付けた後、その一生を終えてしまうそうです。ハレアカラ山頂は、雨を降らせる層積雲のさらに上にあり、 生物たちは下から上がってくる水蒸気 ・雲などによって水分を得ているそうです。銀剣草も、このたくさんの鋭い葉に集まる露によって、水分を得ながら、少しづつ、少しづつ成長するそうです。

 また、ハレアカラ山頂には、日本でも富士山麓の青木が原樹海でも見られるような、鉄分が多めな火山岩によって形成されている「マグネティックピーク」とよばれる巨大な磁場があり、物理的にも真のパワースポットと言われている場所なのですが、残念なことに立ち入り禁止です。心臓ペースメーカーを付けている方がマグネティック・ピークに近づくと危険です。ご注意くださいね。

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マグネティック・ピーク

 太陽が住む家、ハレアカラ。ハナの先、南マウイ、カウポより火山の北東側の姿を眺めることができます。ハレアカラが最後に噴火したのは、記載された文献はないのですが、一般的には18世中ごろから末の間のようです。また、最近の説では15世紀末という説もあるようです。

 私たちはハレアカラの日の出を収録したくて午前2時に起き、真っ暗な山道を登り、山頂にカメラをセットして日の出を待ちました。山頂の気温は真夏でもとても寒く、長袖のシャツの上にコートを着て、さらにはホテルから持ち出した毛布をかぶっても、歯がガチガチと鳴るような寒さでした。そんな完全武装でジーッと、ワクワクしながら待っていたのですが、運悪く雲が垂れ込め、待てど暮らせど太陽は顔を出してくれませんでした。今回は残念ながらサンライズは収録できませんでしたが、夜が明けるとマウイらしい真っ青な青空が広がり、朝露を浴びてキラキラ輝く銀剣草をカメラに収めることが出来ました。

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真夏でも寒い夜明け前の山頂

 山頂でつい小走りをしてしまった私は、すぐにハァーハァーと荒い息を上げてしまいました。それを見ていたスタッフから大笑いをされ、日ごろの運動不足を指摘されましたが、そんなことを言っていた彼らも少し走っただけで息を荒げてしまいました。運動不足とかの問題ではなく、標高が高く酸素が薄いことをついつい忘れてしまっていた私たちの笑い話です。皆様もハレアカラ登頂の際にはお気をつけくださいね。

 また、ハレアカラにレンタカーで行かれる際は、町を出るとガソリンスタンドが無くなりますので、ガソリンは満タンにしてからお出かけください。また、マウイ島の人気オプショナルツアーの一つで、ハレアカラ山頂で日の出を見てから自転車で山を一気に下るツアーが沢山催されており、下山の際には絶え間なくハレアカラを下る自転車にもくれぐれも注意して運転してくださいね。


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