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カウアイ島最古の神殿 ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ
Holo holo Ku Heiau
ラニ・クリエイツ
Lani Creates, All right reserved.
ココ・パームス・ホテルの入り口

 カウアイ島のワイルア川河口から上流に向かい、川と平行に走っているルート580(Kuamoo Rd.=クアモオ・ロード=王者の道)の入り口に、エルビス・プレスリー「ブルー・ハワイ」でもお馴染のココ・パームス・ホテルがあります。

 中庭にはおよそ2,000本とも言われるヤシの林があり、ここにはかつてのカウアイ島の王族の末裔が住んでいたそうです。敷地内には、王族たちの晩餐に使われた魚の養殖所として利用されていた運河もあるそうです。残念なことに1992年にカウアイ島を襲った「ハリケーン・イニキ」の影響で現在もなお閉鎖中で、立ち入り禁止です。 この有名なホテルの門を少し通り過ぎた左側に、今回ご紹介する「ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ」があります。

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観光局看板

 このヘイアウは、カウアイ島最古のヘイアウで、かつては草葺の神殿に偶像などを祀った「サンクチュアリ(神聖な場所)」だったそうですが、今では溶岩石の石垣のみが残されています。ハワイ諸島には、偶像崇拝の古代宗教の名残が各地で見られ、普通はフラ・レイ・タロイモ・豚などをお供えとして捧げられたと考えられているのですが、このホロ・ホロ・ク・ヘイアウの奥には、人間を犠牲としてお供えする人身御供のために使われたのではないかと言われている石が残されているそうです。DVD「パワーオブハワイ」の撮影の際ヘイアウ一帯を探してみたのですが、普通の石垣にしか見えず、帰国後、写真データをよく検証してみると、左手奥に一段高くなっている石がある事に気がつきました。果たしてこれがその石なのでしょうか?

Lani Creates, All right reserved.
石垣のプレート

 また、今まで取材してきたヘイアウは、伝説の民メネフネが造ったと伝えられるものが多かったのですが、このヘイアウは「メネフネが造ったのではない、とされている珍しいヘイアウ」と言う話も聞きました。

 伝説によれば、13世紀頃にオアフのモイケハという青年がタヒチに旅立ち、その後、彼はカウアイ島に凱旋し、美しい王女ヒナアウルアと結婚したそうです。その際にこのヘイアウを建設し、それ以来、生まれた赤ん坊に幸福を授ける力がある伝えられ、特に王族の身重の女性から厚く信仰されたそうです。なんとも様々な言い伝えが残されているヘイアウですね。

 実は、このヘイアウにあるハワイ観光局の看板には「HOLO-HOLO-KU-HEIAU」と記されていましたが、ヘイアウ石垣のプレートには、「KA LAE O KA MANU HEIAU」と、別の名が記されていました。

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ホロ・ホロ・ク・ヘイアウ全景。左奥の石がお供え用の石なのでしょうか?

 DVD製作中、編集をしていた時、ヘイアウ石垣の名前が違うことに一瞬ドキっとしましたが、私たちの力強い助っ人で、このコーナーではおなじみのホームページ「ハワイの神話と伝説」主宰者の延江氏によると、「ホロ・ホロ・ク」というのは、この場所の名前で、ここは、「カ・ラエ・オ・カ・マヌ・ヘイアウ」と「ポハク・ハナウ」という建造物?から構成されているとのことでした。

 このヘイアウは、道のすぐ脇にありますが、特に目立つものも無く、 目印は観光局の看板だけです。私たちは、この場所を探すのに、車でクアモオ・ロードを登ったり下ったりと2往復もしてしまいました。河口からほんの1km.ほどのところにありますので、ココ・パームスの門を過ぎたら要注意です。


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