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サルの横顔に見えてしまう、湾の右端 |
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ハワイを訪れたことがある方なら、きっとハナウマ湾を一度は訪れたことがあるのではないかと思います。この、ハナウマ湾は火山の火口の一部が海の波により浸食されてできました。そのため、自然の防波堤に囲まれた入り江は、魚たちにとって天然の水族館のような場所となっており、色鮮やかな熱帯魚が数多く見られます。ホノルル一帯の火山銀座ともいえる一角のこの古い火口は、エネルギーに満ち溢れ、ダイアモンドヘッドから続くパワー・スポットとも言われています。
ハワイ語で「hanauma」とはいくつかの異なる意味を持ちます。湾を意味する「hana」と、湾曲した砂浜の意味の「uma」でハナウマ湾と呼ばれると考えるのが一般的なようですが、「uma」には腕相撲、カヌーが陸地に接する部分といった意味もあるそうです。では、皆様がよくご存知の英文表記の「Hanauma
Bay」を、単純に直訳すると「ハナ湾湾」となるってことなのでしょうか。。。
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坂の途中から湾を望む |
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5世紀から7世紀中頃から現在の仏領ポリネシアのマルケサス諸島から現在のハワイアンの祖先がはるばる船に乗ってハワイにやってきたと考えられています。やがて彼らは、ハナウマ湾を霊的な力の集まる禁忌(カプ)の地と考えるようになり、王族や貴族など特別な地位の人々の立ち入りしか認められなかったそうです。また、この地は王族の釣り場であるとともに、特別なお祭りや神に捧げるためのフラの競技会や、腕相撲の大会が開催される場であったそうです。
このハナウマ湾にまつわる伝説も多く、「ハワイの四大神、カーネとカナロアが、ハワイ諸島の各地に泉を開いていった過程で、オアフ島ではまずハナウマから上陸した」、「タヒチから渡ってきた 伝説のラア一行が、ハナウマあたりで不思議なドラムの音を聞いた」、「火の女神、ペレの命令で、ペレの恋人・ロヒアウを迎えに行ったペレの妹ヒイアカ一行が、帰路ハナウマに立ち寄った」など、いろいろな伝承が伝えられているそうです。
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整備の行き届いたトイレ |
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やがて時代は下り、ハワイ王朝も終焉を迎えハワイ共和国時代を経て、アメリカ領となってゆきます。日本の真珠湾攻撃直後には陸軍の施設となった時期もあったそうですが、その後、1967年にはハワイで初の海洋生物保護区に、そして1978年には市と郡の海洋公園となり、現在は「Hanauma
Bay Nature Preserve」と呼ばれ、湾内の珊瑚や魚たちは、大切に保護されています。
ハナウマ湾を訪れて湾の上の駐車場に車を止め、砂浜へと下る坂の途中からは、青く澄み切った水面に魚たちの魚影さえも見ることができます。エネルギーに満ち溢れたハナウマ湾では、珊瑚たちも元気なので、魚たちもとびきり元気に泳ぎ回っているんでしょうね。魚たちと湾内を一緒に泳いでいると日ごろのストレスも何処へやら。。。
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綺麗に湾曲したハナウマ |
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シュノーケルの道具はビーチでも借りることができますので、皆さんもぜひチャレンジしてみてください。但し、サンゴで手足を切ると治りにくく、また、海水が沁みるので要注意です。私も25年ほど前、熱帯魚を追っているうちにウツボに追われ、慌てて逃げる途中に痛い目にあいました。くれぐれもお気をつけください。
海洋生物保護区であるこのハナウマ湾は、ハワイの海では珍しく入園料が必要です。また、他のハワイの一般のビーチより更に厳密ないくつかの規制が設けられています。現在では、湾内清掃・環境保護のため休園日・開園時間も設定され保護されています。なお、悪天候などにより突然クローズされることもありますので、訪問される際には、事前にお調べになられることをお勧めいたします。
駐車場も昔より広くなっていますが、台数に限りがありますので、朝早くお出かけになるのが良いでしょう。駐車場からは、かなりキツイ坂道を降りビーチに下ります。ゲートとビーチを往復するトラムも運行していますので、登りはこれに限ります。
ワイキキからのアクセスは、「H-1 East」に乗り、そのままルート72を道なりに進みます。Hawaii
Kai(ハワイ・カイ)を過ぎ、坂を登りきった右側がハナウマ・ベイの入り口です。ちなみに、私はいつもハナウマ湾の手前にある「Food
Land」で食料を調達し、万全の体制でハナウマに挑んでいます。 |