カワラ版の読者の皆様、お元気ですか?GWも終わりワイキキは何となく、人が減ったようです。ハワイに来られた方もたくさんいらっしゃったのでは? 新しいハワイでの発見はありましたか? 私も今年でハワイ在住歴17年目になりますが、まだまだ知らない事は山のようにあります(考えると年をとりましたね)。最近とても感動した歴史ある場所でのハワイアンキルトのお話をしましょう。
先日初めて『ワシントン・プレイス』に見学に行きました。こちらは現知事公邸ですが、今はワシントン・プレイスの敷地内、裏手に新しく建てられた建物が知事公邸になっているようです。元知事まではワシントン・プレイスの2階に住まれ、生活に使われていたようです。今は1階の部分だけ、一般公開されていますが、2階の部分は改装中で、知事家族が住んでいた部屋をすべて建設された当時に復興しているようです。壁が数回に渡り塗り替えられてるようで、今はそれを一枚づつはがし、一番下にあるオリジナルの壁の再現をしているそうです。数年後には2階の部分も公開予定だそうです。そんな歴史深いワシントン・プレイスで素敵な出会いをしました。
リリウオカラニ女王のベッドとクラウンフラワーのキルト
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『アロハ・オエ』の作詞、作曲者でも知られる、ハワイ王朝最後の王妃『リリウオカラニ女王』ゆかりの地でもあるのです。女王が『アロハ・オエ』を作曲するのに、使われたというコア製のグランドピアノが保存されています。コアの資材をニューヨークに送り、職人の手でグランドピアノに完成し、リリウオカラニ女王に捧げられた歴史あるピアノです。一体どんな音がするのか、ずっと気にしながら見とれました。イオラニ宮殿に幽閉され、最期はここワシントン・プレイスで亡くなったリリウオカラニ女王を偲びながら、説明を聞くのは、心が痛くなるような、何か切ない気持ちになりました。
お友達にいただいた素敵なミニバラ。女王も好きだった。 |
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グランドピアノが飾られている応接間から、今度はリリウオカラニ女王の寝室を見せていただきました。そこには彼女が使用していたコア製のロッキングチェアーとマホガニー製のベッドがありました。この部屋で女王は亡くなったそうです。そのベッドの上には素敵なハワイアンキルトが掛けられていました。貴重なキルトや家具を触れない為の仕切りがあり、少し暗い部屋の中では、キルトの近くまでは行けなかったので、遠くからじっと見つめました。薄い紫のクラウンフラワーと薄いグリーンの葉のデザインの、それは素敵なベッドカバーでした。これはもう亡くなられたメアリイ・カラマさんが、女王が大好きだったクラウンフラワーをモチーフにキルトを作り、贈られたものだと聞きました。私はしばしたたずみ、じっくりと見せていただきました。女王はクラウンフラワーとバラがお好きだったそうです。
クラウンフラワーは公邸の庭にも植えてありました。私もいつかこのデザインでキルトを作ってみたいです。メアリイ・カラマさんのハワイアンキルトには、昨年のミッションハウス・ミュージアムのキルト展の時に出会っていました。素敵なキルトを発見し、思わずため息をついた作品でした。これは国際アート社から発売されている『Hawaiian
Quilt』という本にも載っています。カラマさんの『プアマエオレー永遠の花』と題された赤茶と山吹色の暖かいキルトを直に見る事ができた喜びを感じました。ハワイアンキルトはキルターが亡くなっても世の中の人に感動を与え続けているのですね。ハワイアンキルトに携わっていて、本当に幸せと感じました。
ワシントン・プレイスはホノルル、ダウンタウンにあります。一般公開されていますが、必ず予約が必要です。日本語を話すガイドさんをお願いして、日本語を話す人がたまたまいれば、日本語で説明してもらえます。行かれる2日くらい前までには必ず予約をして下さいね。
またイオラニ宮殿もワシントン・プレイスから近くにありす。こちらにもお時間ある方は行ってみて下さいね。何か新しい発見があるはずです。またイオラニ宮殿の裏、ハワイ州政府庁との間には、今のハワイを見つめる、リリウオカラニ女王の銅像が建っています。いつも誰かが彼女を偲び、レイがかけてあります。私もなぜか女王の銅像に、お祈りしてしまいます。
Washington Place
320 South Beretania St. Honolulu, HI 96813
ツアーの連絡先:586-0248(英語のみ)
ツアーは無料
アン
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