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第30回「ハワイアンキルトの意外な素材」 アン

 皆様アローハ!

ワイキキ・バニアンで出会った大きな黄色いハイビスカス

 もう3月です。春は一体どこに来ているのかしら? そんな風に思ってしまうハワイのお天気です。私は3週間ほどハワイを離れていましたが、戻って来てからの10日間、あまり太陽を見ていないような気がします。地球の何かがずれてしまっているみたいで、あの熱い、暑い太陽がとても懐かしく思われます。

 ホノルルの街の中に住んでいると、至る所でいろいろな花や植物を見る事ができます。今は季節的になかなか花を見つける事ができませんが、ふとした所にとても奇麗な花が咲いていることがあります。先日日本から遊びに来たお友達を、ワイキキバニアンに迎えに行きました。車を停めた目の前に大きな黄色いハイビスカスを発見!あまりにも素敵だったので、ちょっと見とれてしまいました。期待していない場所で、ハワイアンキルトの素材になる植物(これは何でもいいんですけどね)に出会うと感動しますよね。皆さんもこのような花や植物の写真は、見つけたらすぐ、たくさん撮っておきましょうね。

パンチボウルに咲いている「カップ・オブ・ゴールド」の花

 毎月、お墓参りに行っているパンチボウルですが、途中の少し登った道には季節によりたくさんの花が見られます。今は大きな「カップ・オブ・ゴールド」の花が咲いています。直径10cmあるくらいの大きな花です。私が見た時はすでに、ちょっと茶色がかった暗い感じの黄色でしたが、近藤純夫さんの「ハワイアン・ガーデン」の本によると「咲き始めは白、または明るいクリーム色をしている」そうです。ココナッツのような香りはしませんでしたが、あまりの花の大きさに圧倒されてしまいました。ふとしたところでびっくりする様な植物に出会えるのも、ここハワイだからですよね。カップ・オブ・ゴールドの隣の場所には「月下美人」(クジャクサボテン)も毎年9月くらいになると、大きな花がたくさん見られます。この花はある夜、一斉に花を咲かすので圧巻です。

パンチボウルに咲いていた(9月)「月下美人」(クジャクサボテン)の花

 マキキ・ハイツに行く道の脇に、ピンク色のオーキッドのような花がたくさん付いた大きな木があります。これは「セント・トーマス・ツリー」と呼ばれているようです。また、もっと大きな木には「アフリカン・チューリップ」の花が咲いています。朱色の大きな花ですが、なかなか写真がうまく撮れないのです。背の高い大きな木の上に咲いているので、私のデジカメでは到底うまく撮れないですよね。(笑)

大きな木の上に咲いている「アフリカン・チューリップ」の花

 去年の6月頃でしたか、久しぶりに1年半ほど通った「ハワイ大学」のキャンパスを訪れました。学校自体あまり変わっていませんでしたが、今私は、キャンパスの植物を楽しむことができるようになりました。通っていた頃は「豆がくさい!」としか記憶がありませんが、
「クラウン・フラワー」に出会いました。ここで見たのはラベンダー色の、リリウォカラニ女王が大好きだったという花でした。昔ワシントン・プレイスでもラベンダー色のクラウン・フラワーを見つけたのですが、残念ながら写真を撮らなかったのです。皆さんも後悔しないように、植物や花の写真はチャンスがある時に、是非撮りましょうね!

 こんな風に気がついた時にいろいろな写真を撮り貯めていると、ハワイアンキルトの素材になる花や植物がいつも手元にあり、とても便利です。ふと、あのデザインで作ってみよう! と思った時には、写真を見ながらデッサンできるからです。また撮らなくて後悔してしまった花を描きたい! と思う時に限って、数ヶ月待たないと花が咲かない場合もあります。そんな時の為にも、花を見たらすぐにシャッターを! 

ハワイ大学で見つけた「クラウン・フラワー」

もう一つ大切な事があります!花の写真を取ったら必ず、花の香りを嗅いで下さい。デザインを描く時に、目を閉じて、その花を見た時の事を思い出して下さい。香りを思い出し、デザインを描くととても新鮮な本物に忠実なデザインが生まれます。また、キルティングラインをキルトする時も、同じように花や植物の事をイメージすると、素敵なキルティングが出来上がります。 自然と一体化したハワイアンキルトが、本物のハワイアンキルトなのでしょうね。

 ハワイアンキルトのパターンを作る時、私の場合いつも突然に作りたくなってしまいます。どうしてもイメージしたパターンが描けない時もあるので、インスピレーションを感じた時に描きます。こうして文章を書いている時もうずうず、パターンを描きたくなってきます。ただ、植物に忠実にパターンを描くと、かなり難しい、込み入ったパターンになってしまうので、自分で自分の首を絞める事になりかねません。ですから、パターン作りはなかなか奥の深いもので、簡単にできる作業ではないのです。パターンはより本物に近く、そしてなおかつシンプルであることが大切なことだと思います。皆さんもいつかは、ご自分のパターン作りに挑戦してみませんか? もっともっと深い意味でのハワイに出会えるかもしれませんね。

By Anne


【アロハWEBカワラ版-パレピカケ倶楽部】
2005年10月22日に開催した「アロハカワラ版」ハレピカケ倶楽部企画第二弾、ハワイアンキルト講習会の模様をお伝えしています。講師はアン(藤原小百合)先生です!
-> アンのハワイアンキルト講習会

【アロハWEBカワラ版-アロハ・ブックシェルフ】
アンさんのハワイアンキルトの本をご紹介しています。
-> 「のんびり、チクチク ハワイアンキルト Anne's Hawaiian Quilt」
 

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