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第41「ハワイアンキルトのベッドカバー」

アン
ベッドカバー

 皆様、アローハ!

 ハワイは雨期なので、毎日不安定なお天気が続いています。こういう日は1日中部屋の中で暖かくし、ちくちくとキルティングを進めたいですよね。そうなんです! ハワイは暖房設備がないので、寒い日は窓を閉め、厚着をし、靴下を履いて、寒さをしのぐのです。オーバーに聞こえるかもしれませんが、本当なのですよ。日本の冬に比べたらなんてことないのですが、予期せぬ寒さは、結構体に堪えるのです。

 おかげさまで、ずっと抱えているキングサイズのベッドカバーのキルティングが、思ったより早く進んでいます。長い間キルティングをそのまま放置されている方! やはり毎日ちくちく、1時間でも30分でもいいので進ませてみて下さい! 意外とどんどん進みます。本当にキルティングが永遠に感じられると思いますが、ちくちく少しずつ進ませると、魔法のように手が動きますよ。

 どうしても飽きてしまったら、違うキルトを始めるのもいいでしょう。でも基本はこのベッドカバーを終わらせる! が目標です。この大きなキルトを完成させるまでは、絶対に大きなキルトは始めないで下さいね。しかし大きなキルトですから、ちょっと気が遠くなりますよね。

スタンディングフープを使って5重のエコーイング

 大きなスタンディングフープ(※注:スタンディングフープとは大きなキルティングをする時に使用する、スタンド式の直径約55cmくらいの大きなフープのことです)を何回もはめたり、はずしたりは難しいので、エコーイングは5重くらいやったところで、フープを一気にはずし、次の5重に行ってみましょう。これが一番効果的な方法だと思います。

 キルティングの糸はすぐになくなってしまうので、5本くらいの針に、予めキルト糸を通しておきましょう! こうしておくと、途中でキルティングが乗って来たところで、ストップしなくてもいいのですよ!! キルティングが乗ってくると、本当に目が揃い、素敵になってくるのですよね。。その時には糸通しがあるともっと便利。いろいろ発明品がありますよね。

 そしてひたすらキルティングをします。

あると必要な道具たち

 ここでちょっと専門的な話になりますが、大きなベッドカバーなどのキルティングは真ん中の飾りキルトから始めましょう。飾りキルトとはアップリケした生地の上をキルティングすることです。通常は落としキルトから始めるのですが、物が大きいので、すべて真ん中から外に広がるように、キルティングを進めていきます。そうするとたるみがなく、すっきりと出来上がりの奇麗なキルトになります。また、私がオススメしているは、土台地と同じ色の糸でアップリケ地をキルティングすることです。これには2つの効果があるのです。アップリケ地と同じ色のキルト糸では、ステッチが見えません。やはりせっかくキルティングを小さな目でちくちくしているのですから、ステッチは大いに見せることにしましょう。もう一つは、ステッチがかなり目立ちますので、意識的にステッチを小さくしようとするのです。そうすれば、自然にステッチが小さくなっていくのです。私のアンティーたちは1インチ(2.54cm)に13ステッチを入れなさい!なんて申しておりましたが、私はだいたい7〜8ステッチ入れるのが素敵だと思います。あとはキルティング用の糸を必ず使うこと。キルティング用の糸はコーティングがされていて、通常の糸より強くできています。これで何枚もの生地やキルト芯を縫っても、長持ちするのです。

フープに付けたベッドカバー

 エコーイングキルトの幅ですが、人差し指の太さが一番適切だと思います。約1.2〜1.3cmの幅です。これ以上太いと間が抜けてしまいます。ベッドカバーだからと言って、少し幅が太くてもいいというのは間違っています。心持ち太くてもいいのですが、基本は通常のキルトと同じ位の幅が、手抜きをしてないようで、素敵なキルトに仕上がります。ただ、あんまり細すぎる(例えば幅が1cmくらい)と、ふかふか感のない、フラットなおせんべいみたいなキルトになってしまいますので、気をつけて下さいね。またエコーイングの数も多くなるので、キルティングの時間が倍以上かかってしまいます。


こういうジャーナルを利用して

 1枚のベッドカバーを仕上げるのに、果たして何針縫っているのでしょうね? 皆さんは数えてみたことありますか? きっと何万針なのでしょう。そのくらいして完成させるベッドカバーは本当に貴重な芸術品です。きちんとたたんで、風通しの良い場所に保管しておきましょう。また重なる部分は、昔の着物と同じように紙などを間に置いて、生地と生地が擦れるのを、少しでも防いであげると、生地は長持ちします。

 大きなベッドカバーなどは、時間がかかります。この間どんな風にこのキルトを作ったかなど、ジャーナルに日記のように記録を付けるのはいかがでしょうか? 写真入りで作り始めはいつで、作り終わりはいつでなど。。 その時にどうしてこの色やパターンを選んだとか。。 誰のために作ったとか。。 何を思いながら作ったかなどなど。。 とても素敵な思い出になるはずです。

 ベッドカバーや大きなキルトを作る時のアドバイスですが、生地を買う時は必ずバイヤス分の生地も購入して下さいね。裏生地はどうにか違う色でもいいのですが、バイヤスは表に出てしまうし、年が変わったりすると色も変わったりしてしまうので、必ず一緒に購入されることをオススメします。 皆さんも一生に1回は素敵なベッドカバーを作ってみて下さいね。ベッドがないとか、というのは理由になりませんからね!!

By アン


【アロハWEBカワラ版-アロハ・ブックシェルフ】
アンさんのハワイアンキルトの本をご紹介しています。
-> 「のんびり、チクチク ハワイアンキルト Anne's Hawaiian Quilt」

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