ハワイ固有種の中でもハワイ島の花として有名なオヒア・レフアのレフア |
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皆様、アローハ!お元気ですか?
今年も7月の夏真っ盛りになりました。ハワイには梅雨はないのですが、冬の時期(12月から3月初旬頃)が雨期にあたります。今はちょうど晴れ間も多く、花の季節になっています。ハワイアンキルトのモチーフはほとんどが、ハワイに生息する植物です。ハワイに生息する植物にはもともと人間がハワイに来る前から生息している固有種と、ポリネシア人や欧米人、アジア人などが持ち込んだ外来種と2つの植物に分けることができます。今日はハワイ固有種の植物について少しお話してみましょう。
先月ご紹介したホノルル・ダウンタウンのフォスター植物園でも、ワイキキのビーチでもハワイ固有の植物は見ることができます。ハワイ固有種には2種類あり、もともとハワイで生息し、ハワイ諸島でのみ見られる植物と、ハワイ諸島の中でも限られた風土に生息し、ほとんど進化せずに原生種のままでいる植物とに分かれます。ハワイは固有種を守るには格好の場所だと言えます。周囲を海で囲まれ、一番遠い他の島(ハワイ諸島ではない)からは何千キロも離れているので、外敵から守られた形になり、今でも数百はある固有種が存在すると言えるでしょう。ハワイ島のキラウエアを始め生息しているのは、ハワイ島の花のレフア、その木はオヒアと呼ばれ、枯れ木のような木です。そこに不釣り合いな真っ赤な(黄色などもあるが)ツンツンした花が咲いている不思議な植物です。ペレの逸話もあり、ハワイアンキルトのモチーフとしては、よく見られる植物です。
イリマは海岸に生息しているオアフ島の花、ハワイ固有種の小さな山吹色の花です。海岸に沿って生息しているので、花の大きさは直径が3cmくらいまでで、地にはいつくばるように生きています。このイリマと同じか、もう少し小さな花のパウ・オ・ヒイアカ。少し紫がかった小さな花です。葉もとても特徴的で、葉は水分を含み少し膨らんだ感じの不思議な形をしています。本当に地にはいつくばるように生息し、可憐な小さな花です。
植物園では見られない、ハイキングなどをして山に入らないと見られない植物も多くあります。先日カイル小野さんが主催するアロハ・アイナ・エコツアーのジャングルツアーに参加させていただきました。その時に見たのがコピコという不思議な植物でした。葉の裏側を見ると、たくさんの小さな穴が開いていました。ハワイ語で穴のことをピコ。可愛らしい小さな花も特徴的ですよね。また、イエイエという植物は細かいオレンジのような小さい花が固まり、おもしろい形をしています。また、オーハヴァイという植物は花が葉の下に咲き、その形がこれまた三日月のような形をしているのです。ハワイミツスイという固有種の鳥がいますが、そのミツスイのくちばしはこの花の蜜を吸うために、ミツスイ特有の曲がったくちばしになったという話もあるようです。
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ハワイミツスイという鳥のくちばしのような形をしたオーハヴァイ |
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昔、王様だけが使えたという高級木材、コアの木もハワイの固有種です。今では家具が作れるほど、太い木がなかなか見つからず、あのような調度品は作れないと言われています。葉の形が三日月のような形をし、とても特徴的なのですぐに見つけることができます。また、マーマキという大きな葉には赤い葉脈があります。その昔、薬としても使用され、デトックス作用、整腸剤などに作用があるようです。今では紅茶になっていたりします。
固有種の植物を見られるジャングルの中にはハワイ固有種のかたつむりも生息していました。そこの一部だけに生息する大きさが1cm未満のかたつむり。ハワイ語ではプープークアヒヴィと言うそうです。本当に小さくて、よく生きているね!って褒めてやりたくなるような小さなかたつむりです。
私たち人間みんなで固有種を守っていかないと、次の世に伝わって行きませんね。皆さんにも固有種のことを知っていただくのも大切な事です。
皆さんがハワイの代名詞だと思っていらっしゃるハイビスカス、プルメリア、パイナップルなどはすべて外来種の植物です。私の次の課題は、この固有種のモチーフをハワイアンキルトのデザインすることだと思っています。
皆さんも次回のハイキングには是非このような植物に注目してみてくださいね!
By アン
協力:アロハアイナエコツアーズ
詳しいお問い合わせは www.alohaainaecotours.com をご覧ください。
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