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梅雨の時期、日本に来ています。この時期ジメジメと気候はあまりよくないですが、アジサイの花がとても鮮やかで、雨の中でひときわ奇麗に瑞々しく咲いています。憂鬱な気候でもアジサイを見ると心が癒されますね。今日はアジサイのお話をしましょう。
アジサイは漢字で紫陽花と書きますが、ガクアジサイという種類のアジサイは日本が原種だそうです。そして普通のアジサイもガクアジサイの品種です、自生していたりもしているので、起源は不明ということです。他の品種と区別されるためにホンアジサイと呼ばれます。毎年6月から7月にかけて奇麗に咲く、梅雨の風物詩の花として有名ですが、じつはこの花びらのように見えるのは萼(ガク)であり、おしべとめしべが退化してこのようになったと言われています。私たちはずっと花だと思っていたものが、萼だとういうのが多いことを、ハワイアンキルトのデザインをするようになってから知りました。
アジサイは低木で、高さは1〜2m。葉は光沢のある緑で、葉脈がはっきりとついています。そして花は赤、紫、ピンク、白、青などの色があります。これは植物の種類により色が違うわけではありません。色はアントシアニンという色素によるもので、アジサイにはその中のデルフィニジンが含まれています。これに補助色素とアルミニウムイオンが加わると青色の花になると言われています。一般に「酸性は青、アルカリ性なら赤」とことにより、青、ピンクなどの色が出るようです。また開花から時間が経つと色も変化していくようです。土の成分で花の色が変化するとは思わないですよね。
雨の中でしっとりとしたアジサイは6月の風物詩ですが、太陽がサンサンと照った中でのアジサイもなかなか素敵です。ハワイでも鉢植えで購入ができますので、太陽の下で大きくなります。その昔、アジサイは中国へ輸出され、そこから18世紀にはヨーロッパへと伝わり、たくさんの品種が誕生したと言われています。今ではセイヨウアジサイとして日本にも逆輸入されています。今の時期、日本のどこを歩いても道のあちこちなどで、アジサイは咲き乱れていますね。
さて、青や紫やピンクのアジサイのデザインで6月の季節のキルトを作りました。花(実際には萼)がたくさん集合している特徴をデザインに入れようと思いましたので、2色の生地でアジサイの花をデザインしてみました。デザインに時間がかかってしまいましたが、2色が混じったアジサイの萼はとても特徴的なので、大きな萼の部分を表現してみました。そして葉脈がはっきりしている瑞々しい緑の葉も、本物に近くデザインしてみました。萼の中心部は黄色のビーズを使い、キラキラ感も表現してみました。これは20cm角の小さなポットホルダーサイズなので、作成が大変でしたが、完成すれば毎年6月に飾れる素敵なキルトになります。もう少し大きなサイズで作ってみてもいいかもしれません。私は1年を通して、このアジサイのキルトのデザインが一番気に入っています。
萼の部分のデザインの工夫に時間のかかったアジサイのキルト |
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散歩や通勤の途中で、ちょっと立ち止まり、アジサイを観察してみるのも楽しいと思います。来年の梅雨時には、日本のアジサイの名所などを訪ねてみたいものですね。
By アン |