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チャイナタウンのまぐろ屋さん Michiyo

 今月も前回に引き続き、ハワイでの食材探しをレポートしてみたいと思います。このコーナーの連載を始めたときにも書きましたが、日本にいた頃は我が家では料理の担当は主人でした。ハワイに来て専業主婦となり料理をするようになったのですが、いままで料理の経験があまりない私には献立レパートリーも少なく、『今晩の夕食は何にしよう?』と毎日のように悩んでいます。かつて、妹や友人が『献立を考えるのが大変なの』と言っていた専業主婦の悩みを改めて実感しています。

 本当に、主人から「今日は接待だから夕食はいらない」なんて言われると、バンザーイをしたくなる思いなのです。で、英会話を習いに行っているESLのクラスメイトたちはどうしているのかな、と聞いてみると、一般的なハワイの家庭では共働きの夫婦も多く、家で食事を作るのは週に二、三回程度と言う家庭も多いようで、いつもは外食やテイクアウト(to go)が多いそうです。家庭で作るとしても大きな鍋で作ったスープを小分けにして冷凍し何回かに分けていただいたり、スーパーマーケットに行くとその種類の豊富さが物語るように市販の冷凍食品を電子レンジでチンしていただく事が多いようです。


ホノルル・チャイナタウンのオアフ・マーケット

 また、米国のキッチンは作る事より人に見せるキッチン、つまり住宅のディスプレーの一つとして存在しているそうで、せっせと手料理を作っているのは日本人と中国系の人たちに多いみたいです。日本から来たばかりの時、ダウンタウンにあるコンドミニアム、アストン・エグゼクティブ・センターに三ヶ月程住んでいたのですが、毎日昼時になると隣の中国人の部屋から美味しそうな匂いが漂ってきていたのを思い出しました。と言う事で、今回はハワイでもっとも料理をする人たちが集まりそうな町、チャイナタウンに行ってみる事にしました。


昔ながらの個人商店が軒を並べる

 ハワイに何度か訪れた人はおわかりだと思いますが、チャイナタウンはワイキキから西へ約6キロ離れたダウンタウンにあって、ヌウアヌ・アヴェニューを境にキングス・ストリートがノースとサウスに分かれる起点のような所にあります。この周辺は1880年代から続く古い町で、当時は港が近くにあることから商売をするのに都合の良いロケーションだったのでしょう。

 チャイナタウンのお店は、大きな建物の中に個人商店が軒を並べて商売をしています。市場のように野菜や果物が山盛りになっていて値段もワイキキより安いように感じました。氷の上に魚や肉の塊がドンと並べられていて、日本では絶対見られない『衛生的にだいじょうぶ?』と考えたくなるような光景にはびっくりするかもしれません。アロハカワラ版読者の皆さんにもこの光景を見ていただこうと思い写真をとろうと考えましたが、あまりにもリアルすぎて遂にカメラを向けられずに断念しました。当然のように食材は中華系がほとんどなのですが、もしや日本の食に通じるものはないかと散策してみたら、とっておきのお店を見つけました。


日系人の玉城ご夫妻が経営しているHiro Fish Market

 今回は、ノースキングストリート沿いにあるオアフ・マーケットの中に日系人が経営している魚屋さんが二つあり、そのうちHIRO FISH MARKETをご紹介したいと思います。私はどちらかというと肉より魚派なので、このお店を見つけた時はほっとしました。ショーケースの中には新鮮なマグロやサーモンが陳列されていて、トロや赤身の部類に応じて量り売りをしてくれます。お願いすれば、お刺身用に盛り付けてもくれます。


自分でアヒポケが作れるサイコロサイズの赤身

 サイコロサイズの赤身は、自分でアヒポケが作れます。かまやくずというのがあったので調理の仕方を聞いたところ、かまは汁のダシに、くずは煮付けやミンチにして豆腐と混ぜてハンバーグにすると美味しいそうです。筋が多くて刺身には適さないので日本で見た事がなかったハラミは、トースターにホイルをひいて10分くらい焼き、大根おろしとポン酢しょうゆでいただくとマグロステーキが簡単にできます。このレシピは経営者の玉城ご夫妻に伺いました。なお、このハラミは冷凍保存できるので買い置きも可能ですね。

 丁度、手抜きおかず?を探していた私はお刺身をオーダーしてみました。この量で6ドルです。安いと思いませんか? しかも新鮮!衛生管理もバッチリ! 刺身のツマがキャベツっていうのがハワイらしさなのでしょうか???


ツマがキャベツのお刺身

 お店は朝5時半から午後2時まで年中無休で営業しているそうです。みなさんもハワイの滞在中に安くて美味しいいお刺身を食べたくなったらチャイナタウンに行かれてみてはいかがでしょうか?

 ワイキキからのアクセスは、The Busで2番か13番のバスに乗り、ホテル・ストリートで下車するのが分かりやすいと思います。周辺にはプライベートの駐車場も多数あるのでレンタカーでも行くこともできます。生鮮食料品を色々とショッピングされたい時はクーラーボックスを持参されると良いと思います。アストン・ワイキキ・ビーチ・ホテルの朝食用のクーラーボックスがあればバッチリサイズです。レストラン以外のお店は午後2時で閉店するので朝早く出かけたら確実に新鮮な食材をゲットできると思います。


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