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大小さまざまなブースが400も並んだ会場内
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今年の日本の9月は3連休が2回もあったので、連休を利用して旅行に出かけたり、お台場の東京ビッグサイトで開催されたJATA世界旅行博2005へ行かれた方も少なくないと思います。ちょっと前になりますが、8月のハワイにも3連休がありました。ニュースでは、日本の連休初日は朝から行楽地へ向かう車で高速道路が渋滞すると報じられていましたが、ハワイでも連休になるとローカルの人たちは行楽地へ向かうようです。と、言っても、ビーチにテントを張ってバーベキューをしながら1日を過ごし、夕方にシャワーを浴びて帰るというパターン。子供たちにとっては楽しいイベントであり、親にとっては光熱費を節約できる一石二鳥の連休の過ごし方みたいです。
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おいしそうな香りを漂わすチョコレートタワー |
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私は、この3連休にホノルルで開催されていた、第10回メイド・イン・ハワイ・フェスティバル(10th
Annual Made in Hawaii Festival)に行ってきました。その名の通り、ハワイ各島の特産品が展示即売されるハワイ最大級の物産展です。このイベントは、ローカルの人のために最新情報を提供したり、地場産業の活性化、メインランド(アメリカ本土)やインターナショナル(外国)の多くの人々に広くハワイのことを知ってもらおうと、1996年から始まったそうです。今では朝早くから長い列ができるほど、ローカルの人が最も楽しみにしているイベントのひとつになっています。
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とれたてのトロピカルフルーツも販売 |
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食いしん坊の私は、「美味しいものが見つけられるかな?」と思って、朝食を抜いて朝一番で会場のニール・ブレイスデル・センター(Neal
S. Blaisdell Center)に向かいました。ここは、アラモアナ・ショピングセンターとイオラニ・パレスの中間にあって、普段はバスケットボールの試合やコンサート会場として利用される場所です。会場内には、有名なハワイアン・キルトから工芸品、手芸品、Tシャツ、珊瑚、貝、クッション、アクセサリー、雑貨、果物、野菜、コーヒー、クッキー、ジャム、チョコレート、パン、ソーセージ、スープetc…大小400あまりのさまざまなブースが並んでいました。約半分が食料品なので、さながら日本のデパートの「地方物産展のハワイ版」といった感じです。
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このイベントの最大のお楽しみは試食 |
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会場に入ったとたん、想像どおり、おいしそうな香りが漂ってきました。できたてチョコレートのタワーからの甘〜い香りです。真っ先にテイステイングをしてしまいました。ビター、コーヒーフレーバーと次々とスプーンを差し出されるので、遠慮なくいただきました。次は隣のブースのコナ・コーヒー。コナ産100%のコーヒーはハワイでも高価で、コナ産10%入りの2倍もの値段で売られています。スーパーで販売されている食材もありますが、初めて目にするものや珍しいものもあって、ひとつずつ見ていたら1日でまわりきれないほどの出展数でした。ダッシュでまわっていたら、前回のガーリックシュリンプのコラムで紹介したSom's
Saltを見つけました。塩以外にもソースやレシピ本も販売していましたよ。そのほかにも、ジャム、手作りのパンやクッキー、日本の「おせんべい」や「あられ」なども見つけました。
さて、今回の展示でなによりも笑えたのは、可愛くラッピングされた「おにぎり」「太巻き」「おいなりさん」。よく見ると、なんと日本の伝統的な主食をデザインしたクッション!
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ハワイではおにぎり弁当も可愛い手芸品に変身 |
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ハワイでは海苔でまいたご飯を「むすび」と総称するほど、日本の米食文化がしっかり定着しているのです。たとえば、「スパムむすび」はそのアレンジとして有名です。それにしても、可愛らしい雑貨にもこうしたおにぎりが取り入れられているのは、日系移民の先人がもたらした食文化の影響でしょう。日本の食文化がハワイに定着しているということに、改めて深い感銘を受けました。ハワイには、日本をはじめ中国やフィリピンなどさまざまな国から、移民を受け入れてきた歴史があります。そうした人々が幾世代を経て暮らしている間に、各民族の固有の文化がハワイの文化に溶けこんでいるのですね。
このフェスティバル、来年は8月18日から3日間開催されるそうです。鬼に笑われるかもしれませんが、今から計画を立ててみてもよいかも。ここだけのスペシャルな「お土産」を見つけることができるかもしれませんよ。 |