ハワイの自然、文化、歴史がテーマのアロハWEBカワラ版
目次
【バックナンバー】
特集:知る・歩く・感じる
キルト・パラダイス
ハワイ日和
ミノリのカウアイ日記
アロハ・ブックシェルフ
ハワイ・ネットワーク
新定番!ハワイのおみやげ
スタッフルーム
アロハ・ピープル
フラ・ミュージアム通信
【ホクレア号】
ホクレア号横浜到着
ホクレア号での航海生活
ハワイの食卓
スタッフのいちおしハワイ
ハレピカケ倶楽部
アロハ・コラム
パワー・オブ・ハワイ
私のフラ体験
ハワイ日系移民の歴史
アストン・ストーリー
>アイランド・クローズアップ
ハワイ島編
マウイ島編
ホロホロ.ハワイ
カワラ版 トップページ
バックナンバー
クリック!
 
RSS1.0
キラウエア岬
近藤純夫
卵を抱くオナガミズナギドリ

 カウアイ島の北東部に位置するキラウエア岬(Kilauea Point)は野生生物保護区に指定されています。野生生物保護区は全米に550あり、米国魚類野生生物局が管轄しています。このうち、ハワイ諸島には9つの保護区があり、カウアイ島には3つあります。キラウエア岬の保護区化は、海鳥の営巣地区保護が主な目的でした。国立の野生保護区に制定されたのは1979年で、その後、1988年には指定地域をクレーターヒルやモコレア岬にまで拡大され、約88ヘクタールの地域が指定されています。今日、保護区には年間50万人もの人々が訪れます。

アカアシカツオドリの幼鳥

 キラウエア岬は今から1万5千年ほど前に噴火した(カウアイ島の)キラウエア火山の跡です。そのときの火口壁は、今日、落差60mほどの、海に面する絶壁として残されています。キラウエア岬では数種類の海鳥を観察でき、生息数はハワイ諸島最大です。また、ナイア(ハシナガイルカ)やハワイ固有の哺乳類であるイーリオ・ホロ・イ・カ・ウアウア(ハワイモンクアザラシ)や、固有植物なども観察できます。海鳥のうち、もっとも多く生息しているのはア(アカアシカツオドリ)で、木の枝に営巣します。岬からその様子を詳しく見るためにも双眼鏡を持っていくとよいでしょう。次に多く見られるのはウアウカニ(オナガミズナギドリ)で、尾の先端がすぼまっているのが特徴です。イヴァ(オオグンカンドリ)は比較的高所を飛びますが、二つに割れた尾ですぐに判別できます。この他にも細長い赤い尾を持つコアエウラ(アカオネッタイチョウ)やネネ(ハワイガン)などが見られます。

オオグンカンドリ

 キラウエア岬野生生物保護区の活動は、野鳥を補食するマングースなどから岬一帯を守るため、保護区全域にフェンスを張りめぐらせることから始まりました。とくにネネに関しては、卵を直接地面に産むため過去に野生種が絶滅してしまった過去があるため、手厚く保護されています。ネネを除く海鳥たちの多くはこの岬周辺で子育てをし、子が巣立ちを迎えると、北西ハワイ諸島など、他の島へと戻ります。

アカオネッタイチョウ

 保護されるのは海鳥だけではありません。イリマやアココ、アヘアヘアなどのハワイ固有植物の保護と繁殖も重要なプログラムのひとつです。灯台に向かって右手下の海岸にはハワイモンクアザラシやホヌ(アオウミガメ)が体を暖めにやって来ることもあります。冬季にはコアホウドリが子作りに飛来し、海ではザトウクジラの姿を見ることができるようになります。これらすべての活動をレンジャーと関連部署だけで行えるはずもなく、現時点で150名に及ぶボランティアが保護区で奉仕活動を続けています。

キラウエア灯台

◆キラウエア灯台

 保護区内に立つキラウエア岬灯台は1913年に建てられたもので、主要ハワイ諸島最北端に位置します。1927年に、キラウエア灯台は合衆国西海岸からホノルルへの飛行機がルートを見失った際、修正の手助けをして注目されました。1976年には灯台守の制度は終了し、自動運転方式に変更されています。その3年後には合衆国の歴史建築物に登録されました。

キラウエア岬野生生物保護区

  キラウエア岬灯台は2013年に設立100周年を迎えることもあり、傷みの激しい照明器具の修復作業が本年7月より開始されました。現在はレンズの修復作業を行っています。レンズ修復後は残り2年をかけて屋根やその他の設備の修復を完了させる予定です。

◆アプローチ

 リフエからはノース・クヒオ・ハイウエー(56号線)を北上し、キラウエア・タウンの表示を右折し、コロ・ロードに入ります。次に左折してキラウエア・ロードに入り3kmほど進むと保護区に到着します。

 キラウエア岬野生生物保護区
電話:808-828-1413
入場料:5ドル (16歳未満は無料)
開園時間:10:00〜16:00

ネネ(ハワイガン)
敷地内を歩くネネ

  トップページの写真はアカオネッタイチョウの飛翔写真です。次回はハワイの空をテーマにお話しします。
【ハワイの自然】
 ダイヤモンドヘッドに登ろう (1) 2002年8月1日
 ダイヤモンドヘッドに登ろう (2) 2002年8月15日
 火山と溶岩 (1) 噴火に伴う溶岩 2002年11月7日
 火山と溶岩 (2) ハワイアンと溶岩 2002年11月21日
 火山と溶岩 (3) マグマとその動き 2003年11月20日
 火山と溶岩 (4) プレートの移動 2003年12月4日
 火山と溶岩 (5) 島の誕生と消滅 2003年12月18日
 マウナケアと天文台 (1) 2003年2月20日
 マウナケアと天文台 (2) 2003年3月6日
 渓谷の魅力 (1) ワイピオ渓谷 2003年10月2日
 渓谷の魅力 (2) ワイメア渓谷 2003年10月16日
 渓谷の魅力 (3) ワイポオ滝トレイル 2005年6月16日
 西マウイ・北海岸の自然 (1) 2003年7月3日
 西マウイ・北海岸の自然 (2) 2003年7月17日
 風と雨と虹の話 (1) 2002年9月5日
 風と雨と虹の話 (2) 2002年9月19日
 マカプ・ウ岬を登る 2004年4月15日
 トレイルを歩く(1) マノア滝トレイルを歩く 2004年5月6日
 地底の世界 (1) 2004年9月2日
 地底の世界 (2) 2004年9月16日
 観光洞窟 2004年10月7日
 トレイルを歩く(2) ペペオパエ・トレイル(モロカイ島) 2004年10月21日
 トレイルを歩く(3) ナーパウ・トレイル 2004年11月4日
 滝のある風景(1) レインボー・フォールズ 2005年2月3日
 滝のある風景(2) ワイルア・フォールズ 2005年2月17日
 滝のある風景(3) アカカ・フォールズ 2005年3月3日
 キラウエア (1) 2005年4月7日
 キラウエア (2) 2005年4月21日
 キラウエア (3) 2005年5月19日
 マウナ・ロア 2005年8月18日
 ハレアカラ 2005年9月1日
 トレイルを歩く(4) メネフネ神話発祥の山に登る
(ノウノウ山イースト・トレイル)
2006年2月2日
 トレイルを歩く(5) ポロル渓谷 2006年5月18日
 キパフル・ウォーク 2006年6月1日
 温泉 2006年8月3日
 ピヘア展望台(カウアイ島) 2007年11月15日
 グリーンサンドビーチ散策 2007年12月20日
 トレイルを歩く(6) ワイアコア・ループ・トレイル 2008年6月19日
 ハレマウマウ 2008年9月18日
 マウイ島の山々 2008年10月16日
 モロカイ島の自然(1) 2008年11月20日
 モロカイ島の自然(2) 2008年12月18日
 ラナイ島 2009年1月15日
 カホオラヴェ島 2009年2月19日
 ワイルク川をさかのぼる 2009年3月19日
 パワースポット(1) 2010年1月21日
 パワースポット(2) 2010年2月18日
 パワースポット(3) 2010年3月18日
 キラウエア・イキ・トレイル 2010年7月15日
【ハワイの動物】
 鳥たちの世界 (1) 2003年1月16日
 鳥たちの世界 (2) 2003年2月6日
 サンゴ礁のサカナ (1) 2004年2月19日
 サンゴ礁のサカナ (2) 2004年3月4日
 サメと神話 Mano 2005年3月17日
 シー・ライフ・パーク 2007年9月20日
 サンゴ礁のサカナ (3) 2007年10月18日
 有害動物 2009年4月16日
 > その他の特集は、こちらの「バックナンバー」からご覧いただけます。

個人情報保護の方針 クッキーの利用について
Copyright (C) 2002-2003 PACIFIC RESORTS.INC., All rights reserved.