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ラナイ・シティー
近藤純夫
一歩町を出ると荒涼とした風景が広がる
ラナイ・シティーは1922年にジェームズ・ドールがパイナップル産業をこの島で繰り広げることになったとき、農園で働く労働者のために作った町です。ラナイ・シティーはいまも百年近く前に建てられた家が残り、独特の景観を作り出しています。
ラナイ・シティーは町の中心部に作られたドール公園を取り囲むように広がり、一帯には見上げるような高いノーフォークパインが連なります。かつては日本人移民の多い町でしたが、現在は住民のおよそ70パーセントがフィリピン系となっています。
島の人口はおよそ1500人と小規模ですが、ここ数年、空港や周辺の住宅など、町の至るところがリニューアルされ、歴史を感じさせる古びた町はずいぶん洗練されてきました。ショップやレストランは、大衆食堂であっても味は侮れませんし、ショップもさまざまな工夫とこだわりに満ちています。なかでもオープンしたばかりの博物館は小規模ながらとても洗練されていて、考古学的に貴重な展示物もあるなど、なかなかの存在です。また、アクセサリー・ショップや絵画展、各種の工房など、人口の割りにアートな店も多く、最近はちょっとした芸術村の趣きさえあります。
ラナイ島のシンボルにもなっているクックパイン
ラナイ・シティーは、標高490メートルの、島の中央部から南西部にかけて広がる高原に位置するため、朝夕は肌寒さを感じるほど涼しく過ごしやすいのが特徴です。夏の気温は平均摂氏23度、冬は19度ほどです。雨は全体に少なく、町の年間降雨量は1000ミリほどしかありません。海岸沿いではさらに少なく、ラナイ・シティーの3分の1ほどしかありません。
町のお勧めを紹介しましょう。滞在2日目は「コーヒーワークス」へ出かけてみませんか? ラナイにコーヒー農園はありませんが、2000年にオープンしたこの店のブレンド・コーヒーはワイキキのハレクラニでも出されていたほどの高品質。ブレンドだからといって侮れません。ワイキキだけでなく日本でも人気のアサイボウルもここで食べられます。広いテラスで1日のエネルギーを蓄えましょう。
食事の一押しは日系人の経営する「カフェ565」。2003年にオープンしたこの大衆レストランのオーナー兼シェフはケリーさん。1991年に来島するとホテルなどで修行を積み、満を持してオープンした店なので、味は1級品。パンはすべて自家製という入れ込みようです。個人的にお勧めなのはトンカツ風のプレートランチ。ちなみに、店名の「565」とは、ラナイ島の地域電話番号です。
コーヒーワークス
「カフェ565」とは公園をはさんで向かい側にある「ブルー・ジンジャー」も外せない店のひとつです。フィリピン系料理を中心にほとんどのローカル料理を網羅しています。チープな雰囲気とは裏腹に味はなかなか。それでいてどのメニューも10ドル前後で、ボリューム満点。ここではロコモコや照り焼きチーズバーガーが評判です。
その並びの「カヌーズ・ラナイ」は、店の前身である「タニガワ・レストラン」を引き継いだもので、2001年のオープン。店名の由来は、カヌークラブの仲間がそれぞれの手料理を持ち寄って集まる場所だったことから。いまもタニガワの名のつくメニュは高い人気を誇ります。
夜はちょっとお洒落な「ペレズ・アザー・ガーデン」がお勧めです。1996年にオープンしたニューヨークスタイルのレストラン・バーです。ローカルフードと言えばスパムとかサイミンが主流のラナイ島で、厳選されたワインやスコッチなどとともに、ニューヨーク風イタリアンテイストの洗練された食事を提供しています。
カヌーズラナイの店内
かなりユニークなアクセサリー・ショップの「ディスンダット」は、2003年のオープン。古風な建物はプランテーション時代の1928年に建てられたもので、オレゴン州から移り住んだオーナーが手がけるハンドメイドが中心。商品の一部はラナイ島の植物などを使用しています。クックパインの木で作った杖や魚のモービルなどが人気です。
絵画ギャラリーの「マイク・キャロル・ギャラリー」も注目です。2003年にオープンしたこの店は、シカゴでイラストレーターとして活躍していたマイクさんの作品を中心に展示。ラナイ島の自然を描いたものが多いのが特徴です。面白いのは、彼が店内で作品を描いていること。また、リクエストがあれば客の人物画や希望の風景画なども描いてくれます。
博物館&資料館内部
「ラナイ・カルチャー&ヘリテージ・センター」はラナイ島に初めてできた博物館兼資料館。2011年1月のオープンと日は浅いのですが、展示物は貴重なものが多く、インテリアもセンスが良いのが驚きです。ラナイ島の歴史と文化を学べる初の施設ということで訪れる人が絶えません。館内にある溶岩でできた神の像はハワイ諸島にただひとつという貴重なものです。
シティーの中心に広がるドール公園の周囲は歩いて散策するには絶好の場所。季節季節の花が美しい春から夏にかけてがとくにお勧めです。
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街角の風景
トップページは「ラナイ・カルチャー&ヘリテージ・センター」とクックパインの森です。次回は「花物語(24)ジンジャー その1」をお伝えします。
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