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ボタンのような形状の実(ブルーガム) |
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ブルーガムは、日本でユーカリノキと呼ばれます。オーストラリア大陸からタスマニア島にかけてが原産で、3〜11月にかけて花をつけます。樹高は平均70mほどで、高いものになると100mにもなります。幹の径は3〜8m。外側の樹皮が剥落すると内側から白い樹皮が顔を出します。葉と幹、枝など、木全体に特有の芳香があります。材質は強靭で、耐朽性に富みます。日本にもっとも多いユーカリは本種です。
ユーカリの仲間ではもっとも実のサイズが大きく、幅1.4〜2.7cm、長さ1〜1.5cmほどあります。蕾と実は白く粉を吹くのが特徴で、蕾と枝を結ぶ花枝はほとんどありません。梅などと同じですね。また、蕾は他の仲間と異なり、単独でつきます。葉は生長するとかなり大型で色が濃く、強い香りを発します。葉は青々としているのが特徴ですが、新葉は銀色に輝き、冬季には淡いピンク色となります。
根の張り出しが大きく、ハワイでは家のそばに植えると、建物を破壊する可能性があると言われます。栽培は簡単で生長も早く、鉢植えでも1年で人の背丈を超えるほどです。本種には様々な薬効があり、葉をユーカリ茶として用いるほか、精油はすばらしい香りがあります。油分は個体のあらゆるところにあって、葉や枝を指で弾くだけでも香りが漂うほどです。ハワイでは木材として有望視され、各島に植林されましたが、産業的にははかばかしい実績を上げていません。 |