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ガーデン入口 |
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ハワイ島ヒロの南4kmほどのところに位置するナニ・マウ・ガーデン(Nani Mau Gardens)は20ヘクタールの敷地に美しい庭園が広がります。
実は長くハワイ島を訪れていながらこの庭園に入るのは今回が初めてでした。エントランスまでは2度ほど訪れたことがありますが、一度はあまりに多くの観光客のせいで諦め、2度目は入ろうとして料金の高さに躊躇しました。(笑)
ナニ・マウとは、ハワイ語で「永久の美」を意味します。名前の通り美しい庭園は代々、日系人の経営者に受け継がれて運営されてきましたが、経営難から2010年に一部を除いて閉園し、庭園は荒れるにまかせていました。しかし、2012年8月にカリフォルニアで旅行会社を経営する中国系アメリカ人が、母国中国に連なる人たちのためにと購入し、整備を行うことになりました。その間、地元での交流を通じて、ヒロの住民をはじめ、すべての人に利用してもらう形へと軌道を修正し、現在は、併設するレストランなどの整備を行なっています。 |
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ククイの木 |
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ナニ・マウ・ガーデンは以前から地元の結婚式会場として人気があり、いまも貸切で結婚式をはじめ、各種のイベントが開かれています。ビジターセンターから庭のほぼ中央まで渡り廊下が伸びていて、その先の丘にガゼボ(西洋風あずまや)があり、ここで結婚式などのセレモニーが行われます。
庭園はとくにハワイの固有植物や伝統植物を展示しているわけではなく、外来の園芸植物が中心です。園内は、下記のコーナーに区分けされています。 |
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サンゴノボタン |
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オーキッド・コーナー
オーキッドは、ガーデンがもっとも力を入れている植物で、ビジターセンター前のプロムナードに自然の庭を模したコーナーを造って展示しています。コチョウランやオンシジューム、カトレアなどのポピュラーな品種をはじめ、中央アメリカや熱帯アジアの珍しいランもあります。
果樹コーナー
季節により付ける果実は異なりますが、スターフルーツ、ライチ、クワ、サワーサップ、各種の柑橘類などがあります。またハワイの伝統植物として知られるノニやククイ、パンノキなどの実もあります。
ジンジャー(ショウガ科の植物)コーナー
ジンジャー類は外来種ですが、トーチジンジャーやフクジンソウ、シェルジンジャーなど、ハワイで野生化した色鮮やかな品種が展示されています。
ハイビスカス・コーナー
ハイビスカスはハワイ州の花としてよく知られていますが、ここに展示されているのは、一般にハワイアンハイビスカスとして知られる園芸品種です。数千種あるとされるハイビスカスのいくつかが楽しめます。 |
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モンステラの葉 |
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アンスリウム・コーナー
アンスリウムはタロイモやモンステラなどと同じサトイモの仲間です。ここでは赤、オレンジ、ピンク、白色の品種が楽しめます。花に見える鮮やかな色の部分は「苞(ほう)」で、実際の花は穂の部分です。ごく小さな花の集合体で、全体は白または緑色をしています。
隣接してハワイ固有のシダ展示もあります。とくにハープウやアマウなどは木性シダと呼ばれ、基部が木化して数メートルにも生長します。
ヤシの木コーナー
ハワイを代表するココヤシをはじめ、ワックスパーム、ロイヤルパーム、アレカヤシなどの展示があります。
マカラプア展望台
庭園のなかほどに設けられた小さな丘の上にマカラプア展望台があり、ここから庭園を一望にできます。朝夕の人の少ないときには多くの野鳥が訪れ、バードウォッチングを楽しむ人もいるとのことです。 |
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鐘楼。左手に竹林が見える |
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ベル・タワー
ガーデンの入口近くには巨大な鐘楼が設置され、日本庭園が造られています。周囲はゴールデンバンブーの林になっていて、ここにたたずむと、一瞬日本にいるような錯覚に襲われます。
ナニ・マウ・ガーデンにはトラム・ツアーや土産物店、レストランが併設されていましたが、現時点では工事中で、再オープンの日取りは未定です。ただ、自分の足で見て歩く入場者は受け付けていますので、広大な庭園を静かに歩きたい方には今がお勧めです。
ガーデン情報
住所:421 Makalika Street, Hilo, HI 96720
電話: (808) 959-3500
Fax: (808) 959-3501
メール: info@nanimaugarden.com
料金:入場のみ:大人$5.00、子供(4-10歳)$3.00
営業時間 10:00-16:00(年中無休)
トップページの写真は、ゴールデンシャワーツリーの黄色の花に覆われたガーデン内の散策路です。次回はナニ・マウ・ガーデンにほど近いパナエヴァ動物園についてお話しします。 |