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タロ(カロ)とポイ

協力:ポリネシア・カルチャー・センター

タロと代表的なハワイアンフーズである「ポイ」

 みなさんは、「ポイ」を知っていますか? ハワイ旅行の時、ビュッフェやルアウショーで食べたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?少し粘り気があって、酸味があるので、苦手だという方も多いのではないでしょうか?今回は、ポリネシア・カルチャー・センターの協力で、もっともハワイらしい食べ物である、タロイモと「ポイ」についてお話してみようかと思います。

 タロイモは、カヌーで最初にハワイに渡ってきたポリネシアの海洋民族とともにハワイにやってきました。今でもハワイの主食として食べられている、サトイモ科の植物で、タロ(カロ)と呼ばれています。


タロの水田
撮影:Kirk Lee Aeder
提供:ハワイ観光局

 オアフ島の西側、北東から貿易風が吹き付けるウインドワードと呼ばれる地区は降雨量も多く、天候にも恵まれています。昔から、ハワイアン達はこの肥沃な土地を利用し、サツマイモや砂糖キビ、そしてタロを栽培してきました。特に、タロはハワイアンにとっては、日本人にとっての米のように主食として食べられてきました。

 かつてのワイキキが、タロの水田が点在する湿地帯であったことはご存知の方も多いと思いますが、標高1,200メートル位の高地でも水田があればタロは育ちます。かつてのハワイでは、タロの栽培が主要産業であり、主に水田でタロを作っていました。水田からは年間3トンから5トンのタロが収穫されていました。また、畑で作られるタロもあり、降雨量が多く肥沃な林の中で栽培されていました。


タロに水を加えながら叩き潰します

 タロにはいろいろな種類があります。今でも、熱帯アフリカ、西インド諸島、イン ド洋沿岸の南アジア、そして太平洋で栽培されています。その中でも一番多くの種類のタロが育てられているハワイではかつては300種以上のタロがあったそうです。現在でもその内の約87種が栽培されています。種類によっては残す所なくすべて食べられるものもあり、根は焼いたり、茹でたり、蒸したりして食べます。葉はほうれん草の様に料理して食べたり、肉などを包み地面に穴を掘って作る「イム」と呼ばれるオープンで料理を作る時にも使われます。

 ハワイのスーパーに行くとスナック売り場に「タロチップス」があったりして、タ ロにはいろいろな調理方法がありますが、代表的なハワイアンの食べ方は「ポイ」です。「ポイ」とは本来、ハワイ語でたたき潰すという意味があります。タロ以外でも叩き潰して作ったものは、「ポイ」になるのですが、一般的に蒸したタロを叩き潰して作ったものを「ポイ」と呼んでいます。ポイを作るときに重要なポイントは、粘り気です。一番ねばりっこいのを「ワンフィンガー」と呼び、さらさらのを「スリーフィンガー」と呼び、中間の一番良い品を「ツーフィンガー」と呼んでいます。


よくたたき潰します

 「ポイ」にはいくつかの食べ方があります。作りたてを食べる場合と、何日か置いて発酵させてた物を食べる場合があります。ハワイではちょっと発酵してすっぱく酸味がでてきた物が良く好まれています。昔のハワイアンは一人で1日2キロ以上ものポイを食べていました。タロの種類によって色も味も違い、酋長だけしか食べられない種類のタロもあったそうです。

 タロから作られる「ポイ」は栄養価が高い自然食です。タンパク質、ビタミン、ミ ネラルが多く含まれており、「ポイ」だけ食べていても人は生きて行けるかもしれません。ハワイでは、今でも「ポイ」を離乳食として使っています。高齢者層にも人気がある食品です。また、胃腸の具合が悪い時や栄養食品としてもお勧めの食品です。


おいしい「ポイ」ができるかな?

 カヌーに乗って初めてハワイに渡ってきた人々とともにやってきたタロイモから作られる「ポイ」ですが、栄養食やダイエット食として見直されてきた「ポイ」は、今では生産が需要に追いつかず、価格は上昇してきています。

 今まで「ポイ」を食べたことのなかった方は、ハワイで「ポイ」にであったら、ぜひお試しください。なお、私としては、ハワイで人気のない未発酵のできたての「ポイ」の方がおいしい気がするのですが、まだまだハワイアンへの道のりは遠いと言ったところでしょうか・・・



(掲載日:2002年10月17日)

■ポリネシア・カルチャー・センターについて
「ポリネシア・カルチャー・センター」は、 オアフ島北岸の約5万坪の雄大な敷地に広がるハワイ最大のテーマパークです。南太平洋のポリネシア地域の7つの島々や国々(タヒチ、フィジー、トンガ、ニュージーランド、マーケサス、サモア、ハワイ)伝えられてきた歌やダンス、伝統的な行事などが、園内の7つの村で繰広げられます。園内を流れる川をカヌーに乗って村々を見学するカヌーツアーや、川で行われるエンターテイメント「カヌーショー」も人気です。また、ディナーの後に行われている迫力満点のファイヤーナイフダンスや総勢100名以上のパフォーマーによる壮大なショー「ハァ:ブレス・オブ・ライフ」は、必見です。
 
■ポリネシア・カルチャー・センターのご案内

 http://polynesia.jp/
 


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