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カイル・オノさんとカラワヒネ・トレイル入り口 |
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みなさん、ハワイでトレッキングした事はありますか?私は、ダイヤモンドヘッドには、朝の運動にちょうど良いので時々登っていましたが、本当にハワイの山の中に入ったことはありませんでした。やはり自然、文化、歴史をテーマにしたサイトを運営している者として、一度は体験しなければ、と思い、昨年の11月に当サイトの秘境案内人、近藤純夫さんにご紹介いただいた「アロハ・アイナ・エコ・ツアー」にツアーの申し込をしました。この会社は、以前NHK-BS「ハワイトレッキング紀行」のオアフ島とカウアイ島のコーディネートをされ、カウアイ島編ではガイド役もつとめられたオノ・カイルさんが運営する会社です。ハワイのトレイルを歩きながら、ハワイの動植物を目前に聞くオノさんの解説は、とても分かりやすく、そして彼の博識ぶりには本当に驚かされました。
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ワイキキから望むオアフ島の山並み |
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ツアー当日の朝の事です。送迎バスの中で、私が何気なく発した「今日は天気が良いですね・・・」の一言に、オノさんは貿易風の話しから、ワイキキの上の山側(コオラウ山)に雨が降りやすい理由等々、ハワイの気候について語り始めたのです。ふと、車の中からコオラウ山を見上げると白い雲がうっそうと垂れ込めていて、以前「アロハ・カワラ版」の特集で取り上げられていた事を目の当たりにして、なるほどなあ・・・と納得しました。ハワイも色々な見方をすると、新しい風が吹き、それなりに人や情報が集まってくる所ではないかと、改めて実感した次第です。
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中腹からはホノルルのダウンタウンが一望できます。 |
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今回、参加したツアーは「カラワヒネ・トレイル半日コース(2003年8月現在、ジャングル・ハイキング・ツアーに名称を変更しています)」で初級者向けの、送迎と休憩を含めても約4〜5時間の午前中のコースでした。ツアーには送迎のほか、ストック、リュック、ポンチョの貸し出しと、ミネラルウォーターのボトルが含まれています。靴は、やはり山道を歩きますので、スニーカーをお勧めします。はきなれたものが一番良いのでしょうが、私は、丁度良い靴を持っていかなかったので、クヒオ通りにあるPayless
Shoe Store で$30ほどのハイキングシューズを買って履いて行きました。ワイキキでもハイキングシューズは簡単に手に入りましたので、急にハワイで山歩きをしたくなったときでも大丈夫ですね。なお、途中、トイレはありませんのでホテルを出る前にきちっと済ませておく事と、貴重品はなるべく持っていかないほうが良いと思います。
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プウオヒア山山頂付近から望むマノア・バレー |
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カラワヒネ・トレイルの入り口はワイキキから車で約25分の場所にあり、タンタラスの丘の夜景を眺めるポイントよりさらに奥に入ったプウオヒア山(標高613メートル)を登ります。トレイルの入り口に到着したら、まず、リュックや装備品が手渡され、いざストックを手に入山です。この日は5名くらいの人数でしたので、とてもプライベートな感覚で、和気藹々とした楽しいトレッキングになりました。トレイルは幅1メートル程の土の道で、足場はとても良く、4〜5時間歩いても疲れはほとんど気になりません。オノさんの会社はハワイ森林局の認可書等、トレッキング・ガイドに必要な全ての書類や資格を取得していますのでとても安心です。トレイルによって異なりますがカラワヒネ・トレイルへ入れるツアーは1日24名までで、2組限定ですので途中で出会ったグループは他に一組だけでした。
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ハワイ・オアフ島固有種の白いハイビスカス
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トレイルの途中では、ハワイならではの植物を目前に、オノさんの説明があります。中には食べられる実をつけた植物も多く、いろいろと試食させていただきました。印象的だったのは、ハワイ・オアフ島のみの固有種だという、あの白いハイビスカス(ハワイ語名はコキオケオケオ)、オノさんに促されて口にした野生のコーヒーの実の味は印象的でした。コーヒーの実は、間違いなく苦いだろうな〜?と思っていたら意外にも甘かったのには、驚きました。そうこうしているうちにマノア・クリフで休憩タイム。ここはマノア・バレーを見下ろす高台で、とても景色の素晴らしい場所でした。ここで、オノさんの奥様お手製のバナナ・ケーキと麦茶をごちそうになります。ハワイの自然の中で、ケーキと麦茶に舌鼓をうち、ハワイの風に吹かれていると、慣れないトレッキングの疲れも癒されます。
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ヌアヌパリの谷にかかった大きな虹が私たちを迎えてくれました
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帰りは、ちょっと時間的に余裕があり、健脚の皆様がそろっていましたので、おまけに「パウオア・フラッツ・トレイル」を案内していただきました(このトレイルは、ツアーの中に含まれていません。あくまでもオノさんのサービスです)。ほんの15分ほどでヌアヌパりを見下ろす高台に出るのですが、途中、インディジョーンズのように、木の根だらけの絨毯を歩いたり、巨人の手のような巨木があったり、竹薮があったりで、なかなか冒険心をかきたてられるトレイルです。コースの終わりでは、ヌアヌパリの谷にかかる大きな虹が私たちを迎えてくれました。『天国の島』を思わせるようなこの美しい光景に、参加者全員が言葉を失って、ただただ呆然と見入るばかりでした。
(掲載日:2003年1月16日)
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