マウイ島在住の方から伺ったヤギのミルク石鹸。この方はナチュラルな物を好んで使われるそうで、マウイ島に来てからこのヤギのミルク石鹸を使ってらっしゃって、とても肌にいいらしい。”乳”と付くもので作られた石鹸と言えば牛乳や豆乳は良く聞きますが、ヤギの乳で作られた石鹸!?興味を覚えた私たちは、一目見てみよう、と早速出かけました。
この方は場所をはっきりと案内できないとのことだったんですが、場所はクラのカフルイ側の方らしい。私たちはホノコワイのコンドミニアムからまずカフルイへ向かい、そこからハレアカラ・ハイウェイに入りました。ハレアカラの裾野を上り始めて最初の町、プカラニのコーヒー店で会ったローカルの方に、酪農場の名前"Surfer's Farm"の場所を伺うと、すぐに「それはdairy(バター・チーズ製造所)よ。」と言って地図で場所を教えてくれました。 教えられた道路に入ると、どんどん山を下っていきます。曲がりくねった道路を進みながら、いくつか牧場を通り過ぎます。牛や馬がのんびりと草を食んでいます。ずいぶんと下りましたがなかなか見つかりません。「通り過ぎたか?」と不安になった頃、見つけました!"Surfing Goat Dairy"の看板です!
早速中に入ると柵で区切られた草地が広がります。ヤギがサーフィンをしている訳じゃありませんが、たくさんのサーフボードが立てかけられた建物があります。一番手前の建物に行くと、オーナーの奥様がいらっしゃいました。「ヤギのミルクの石鹸を探してきたんだけど」と言うと、「ここにあるわよ。サンプルとしてお手洗いにも置いてあるわ。」と教えてくれました。この手作り石鹸は約25%の新鮮なヤギのミルクと、ココナッツや大豆などの植物油から作られていて、エッセンシャルオイルなどで付けられたいい香りがします。早速お手洗いで石鹸を使ってみると泡は立たないけれど、使った後は程よいしっとり感がありました。
「この石鹸、後で買おう!」と考えていると奥様が「今ツアーが始まったところよ。良かったら参加したら?」と誘ってくれました。オーナーのトマス・カフサックさん自ら私たちにご自慢のヤギ達を紹介してくれます。ククイやライ麦などが混ざったエサを子ヤギにあげたり、ヤギの群れをコントロールする兄弟犬、親子馬を見たり撫でたり。どれも大人しく、安心して近づけます。3頭いる内の1頭の雄ヤギもいました。雄雄しい角が生えた外見からは想像できませんが、オーナーにとても甘える可愛らしいところがありました。
オーナー夫妻はチーズ作りをするために、仕事を辞めてドイツからマウイ島に渡ってきました。夫人はドイツやオーストラリア、フランスのチーズ製造所を訪れたり働いたりしてチーズの製造法や秘密を学びました。もともとは火山岩がごろごろとし、低木が生えていたこのマウイの土地を、ヤギの牧草のために地面にパイプを埋めて水を供給する仕組みを作るなど、一からの出発でした。現在は42エーカーの土地で、3頭の雄ヤギと80頭以上の雌ヤギを飼育して、ソフトチーズやフレッシュ・シェーブル、フレッシュ・クワルクを製造販売し、賞を受賞しています。飼料となる牧草には除草剤や農薬などを使わないため、出来上がったチーズは安心して食べられます。 クラに行ったら、ぜひ立ち寄ってチーズを食べて、石鹸を使ってみてください。
Surfing Goat Dairy
3651 Omaopio Road, Kula, Maui
TEL: 808-878-2870
営業時間: 月曜〜土曜 10:00-17:00/日曜 10:00-14:00
URL: http://www.surfinggoatdairy.com
(掲載日:2006年7月6日) |