1885年から官約移民として多くの日本人がハワイへ移住しました。サトウキビ畑などでの毎日の厳しい労働の中、日本人移民達から、または神官から神社設立を希望する声が高まって、1900年代初めにハワイの各地に神社が創立されました。既に廃止されている神社も多いですが、オアフ島ダウンタウン周辺には4社があるので、訪ねてみました。
布哇大神宮(Daijingu Temple of Hawaii)
伊勢大神宮系の布哇大神宮は、空気が少しひんやりとするPali Highwayの途中、クイーン・エマ・サマー・パレスのすぐ近くの、静かな場所にありました。入口には「布哇大神宮」の文字。鳥居は見当たりませんが、歴史を感じさせる狛犬がいます。拝殿の中へ入ると奥には祭壇がありました。
布哇大神宮は1903年に創立され、1920年に宗教法人として認可されました。太平洋戦争が始まると、布哇大神宮は接収、宮司は他の神社の宮司らと同様に、アメリカ本土へ移されたりしました。戦後になって当神宮は再建され、1958年に現在の場所に仮社殿が完成して今に至ります。
出雲大社教布哇分院(Izumo Taishakyo Mission of Hawaii)
チャイナタウンに程近い場所に、立派なしめ縄と白い鳥居が目印の出雲大社教布哇分院が建っています。出雲大社は縁結びの神様。他の神社では拍手は2回ですが、ここ出雲大社では拍手を4回打ってしっかりとお参りしました。
出雲大社教布哇教会所として1906年に創設されたそうです。1907年にこの教会所の神殿が完成して、1919年に出雲大社教分院に昇格しました。1922年には、日本の出雲大社をモデルに釘を使わない工法で社殿をリリオ・ストリートに造営しました。太平洋戦争中はホノルル市郡の所管となっていた社殿を、16年に及ぶ長い裁判の末、1968年に出雲大社教が取り戻し、同年12月に現在のノース・ククイ・ストリートへ移りました。2006年10月7日には出雲大社百年祭を祝ったそうです。
ハワイ金刀比羅神社・ハワイ大宰府天満宮
(Hawaii Kotohira Jinsha - Hawaii Dazaifu Tenmangu)
チャイナタウンの西の方、H1脇にハワイ金刀比羅神社とハワイ太宰府天満宮はありました。同じ敷地内の白い鳥居をくぐって正面がハワイ金刀比羅神社、左側が菅原道真公を祀るハワイ太宰府天満宮です。建物内は繋がっていました。ここにはかわいらしいホヌ(ウミガメ)柄やハイビス柄のお守りがありました。
ハワイ金刀比羅神社は1920年に香川県の金刀比羅宮から御分霊をお迎えし、創建されました。1940年頃までには鳥居や狛犬、コミュニティセンターや弓道場などの施設が揃いました。太平洋戦争中から戦後の一時期、金刀比羅神社は一旦活動停止状態が続き、専任の宮司が不在だった時もあるようですが、1941年以来9年ぶりに1950年に秋季感謝大祭が行われました。道路建設のために土地が縮小されるなどありましたが、1970年代にはかつての活気を取り戻しました。
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金刀比羅神社側の社殿内部。内部で二つの神社は繋がっています |
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初詣や七五三の祈祷(事前予約要)や月次祭をしていますので、ハワイに行かれた際にはお参りに行かれてはいかがでしょうか。
Daijingu Temple of Hawaii
61 Puiwa Road, Honolulu
Phone: (808) 595-3102
Izumo Taishakyo Mission of Hawaii
215 North Kukui Street, Honolulu
Phone: (808) 538-7778
Hawaii Kotohira Jinsha - Hawaii Dazaifu Tenmangu
1239 Olomea Street, Honolulu
Phone: (808) 841-4755
(掲載日:2008年9月18日) |